麻里布栄の生活と意見

小説『風景をまきとる人』の作者・麻里布栄の生活と意見、加えて短編小説。

生活と意見 (第74回)

2007-07-01 22:50:22 | Weblog
7月1日


立ち寄ってくださって、ありがとうございます。

もう少しで、短編集の校正が終わります。

本ができるのは、ちょうど七夕ころになる予定です。

その目次をここにうつしてみます。


目次


変電所
勃起
尾行
昼食
遠回りのバス
トランジスタラジオ
リンカーンのような人
立て札
ある夢



「夜」あるいは「それから数分後」
大きな人
月を支える人
今のはまちがい
わすれていたこと
画用紙の夜
ほんとうにあったこと
酒宴
風景をまきとる人
増築
偉い人


絵本
にわとこの木
夜たちの墓場
遠足
さかさま連盟盛衰記


彼の青春
ついに書くことを断念した
マチ
雪道を、向こうから自転車で来るじいさんよ
天文学の発達としての人生
ロケット&人工衛星としての人生
一人の人間の成長としての天文学の進歩
男の起源
キリスト
ブッダ
俺には人生の……
死んでもまだ世界が……
自分を知って治す
リポビタンD2/3
アーナンダ

 ⅠからⅢまでは、すべて学生時代に書いたものです(「さかさま連盟」を完結させたのは去年ですが)。

文庫本「風景をまきとる人」のときも「ここに自分の全部が書いてある」と感じましたが、今回の短編をあらためて読んでみて、まったく同じ感想を持ちました。ここには自分の全部が書いてある、と思います。たった170ページの中に全部が、です。前回の本と違うのは、ここに書かれたものは、ほとんど即興である、ということ。「よし書くぞ」とか「完成させるぞ」といった意気込みはまったくなく、書きたいときに書いたものです。だからこそ、余計自分の本音に近いといえるのかもしれません。

とにかく、この1年は、この本を作る金を稼ぐためだけにありました。
また、これで手持ちの原稿はほとんどゼロになりました。
明日からは、また新しい自分の歌を歌えるように、そのためだけに、生きていこう、と思います。

 短編集「画用紙の夜・絵本」は、「ブックメイド」という自費出版システムで、岩波ブックセンターから発売されます。岩波ブックセンターのホームページで買っていただけます。また、神保町の岩波ブックセンターにも置いてありますので、店頭で買っていただくこともできます。7月10日ころ発売予定です。価格は850円です。

カバーの写真は、宮島径氏の作品で、去年の年末に、展覧会「世界のしくみ」を見に来てくださった方には、そのときの雰囲気を思い出していただける本になっています。

よろしくお願いします。

では、また来週。


                              
コメント
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