鈍想愚感

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コロナウイルス対策の本筋をずれている小池都知事はもう都知事の椅子を投げ出す気になっているのではないか

2020-07-31 | Weblog

 東京の都コロナウイルス新規感染者数が31日、昨日の367人を100人近く上回る463人となり、2日連続で過去最高を更新した。これに対して午後2時から会見に現れた小池知事は冒頭、「本日の新規感染者数は昨日をポーンと約100人上回り463人となりました」と相変わらず他人事のようにしかもお得意の横文字「ポーン」を交えて説明した。そして、「このうち重傷者数は16人と前日の22人から減少した」と、まるで問題ない言わんばかりの説明をし、昨日と同じ飲食店の店舗に貼る感染予防ステッカーを貼ってもらうことと明日から夜間の営業を午後10時までと要請することを繰り返した。

 さらに小池知事は10月から開設を予定していた東京版CDC(米疾病対策センター)の準備室を明日から稼働させることも表明した。そんな大それた組織が急造でいま求められているワクチン開発や感染防止に力を発揮することができるものなのか、具体的な研究内容や集められる医療関係者の名前が明らかとされないので、判断しようがない。さきの都知事選の公約として打ち出されたもので、それほど日が経っていないのにいまの急場に役立つとはとても思えない。

 さらに昨日打ち出された感染防止ステッカーを貼って協力してもらえる店舗に対し協力金20万円を支給するとのことだが、予算措置は110億円としているが、すでに9万軒をこえるお店が協力を申し出ているというから、200億円近くの予算措置が必要となる。この不足分については国にお願いすることになるのか、そうした点の言及がなかった。ステッカーを貼ることについても実際にその店舗が感染防止に努めているのか、をどうやってチェックしていくのか、単なるパフォーマンスに終わるのではないか、と懸念する向きもある。

 それよりも現下の感染拡大に対し、どういった対策を講じるのか、といったことについては一切触れずに都民には不要不急の外出を控え、ステッカーの貼ってないお店には行かないでほしい、とお願いするだけで、都民はこの先一体どうなるのか、不安を感じざるを得ない。白鴎大学の岡田晴恵教授も「いまはPCR検査を拡充して感染者を突き止め、地域なり職場なり、学校なりのクラスターをつぶしていくしかない。小池知事はなぜそうしたことをしないのか」と疑問を投げかけている。

 PCR検査にはお金がかる、と見る向きもあるが、ステッカーを貼ったり、東京版CDCを創設することに比べれば大したことないだろう。なぜ小池知事はそんな大向う受けすることばかりにこだわって、肝心のPCR検査の拡充に目を向けようともしないのだろうか。ことの本質が見えなくなっている、としか受け取れない。もしくは小池知事はもう都知事の椅子を投げ出そう、と思っているのかもしれない。今月5日の都知事選からまだ1カ月も経っていないのにやる気が失せている。都庁内の職員も都民もそうした目で見始めているのではなかろうか。そんな知事にはもう必要な情報も入らなくなるのは火を見るより明らかなことである。こんなことでは東京都の1日の新規感染者数は早々に500人はおろか、1000人を超えていくのは避けられだろう。そうなれば、小池知事はさっさと都庁から逃げ出すことだろう。

 

 

 

 

 

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