鈍想愚感

何にでも興味を持つ一介の市井人。40年間をサラリーマンとして過ごしてきた経験を元に身の回りの出来事を勝手気ままに切る

意外などんでん返しで単なるハッピーエンドでなかった映画「ラ・ラ・ランド」は十分に楽しめた

2017-03-26 | Weblog
 26日は東京・二子玉川の109シネマズで今年の米アカデミー賞で監督賞など6部門で受賞したミュージカル映画、「ラ・ラ・ランド」を観賞した。雨が降るなか大勢の観客がつめかけて、前日に予約したにもかかわらず最前列しか座席が確保できなかったほどの超満員の状態だった。2台のデジタルプロジェクターを同時使用する鮮明な映像のIMAXシアターを最前列で観賞するにはやや無理があったが、映画そのものは単なるラブストーリーでなく意外などんでん返しの予想を裏切る結末で、従来のハッピーエンドものではない新鮮な感じがして、十分に楽しめた。

 「ラ・ラ・ランド」は冒頭、ロスアンゼルスの渋滞する高速道路で突然、運転席から飛び出した若い男女が踊り出すシーンから始まり、軽いミュージカル映画を予想させる。場面は変わりレストランで働く女優志望の主人公ミアがオーディションに落ちてふと入ったジャズバーで若い男性ピアニストが素晴らしい演奏をしているのを目に止め、声をかけようとするが、支配人から首を宣告されたセバスチャンはミアには目もくれずに店を飛び出す。それからしばらくして友達とあるパーティ会場に行ったところ、先日のピアニスト。セバスチャンを見つけ、会話を交わし、互いに惹かれていく。
 
 セバスチャンはいずれジャズの店を持つことを、ミアは女優になることを夢見て、お互いにその夢に向かって邁進していきながら、デートを重ねてい。そしてある日、セバスチャンは演奏仲間だった友達から声をかけられ、一緒にバンドを組まないか、と持ち掛けられる。一方、ミアは自ら脚本を書き、舞台で主演することを計画する。で、セバスチャンは楽団仲間と全米への演奏旅行に出かけるようになり、2人はすれ違いの生活を余儀なくされるようになる。そうした中、突然帰ってきたセバスチャンと仲良く食事をしていて、会話を交わすうちにセバスチャンがもらしたちょっとした言葉でいさかいが起こり、2人の心が離れていってしまう。

 で、ミアの公演の日にセバスチャンは外せない用が入ってしまい、公演を見ることができなくなってしまう。その公演は予想外の不入りで、観客の評判もいまひとつで、すっかり落ち込んだミアは女優への夢も捨てて故郷へ引っ込んでしまう。ところが、それから数日経ってミアの公演を見たプロダクションからオッファーの電話がセバスチャンの電話に入り、深夜にミアの故郷の家にそのことを告げに行く、しかし、意気を失ってしまっているミアは反応しないので、翌朝迎えに行くとミアはやる気を戻し、プロダクションに2人で赴く。話は主演女優として欧州各国を公演するというもので、やっと夢が叶うこととなる。

 で、5年後、ミアはセバスチャンでなくプロダクションの社長の奥方になり、颯爽を米国に凱旋公演をすることになって、帰ってくる。で、夫とロスアンゼルスの街をぶらつき、たまたま目に入った感じ」の良さそうなジャズバーに入り、席につくとなんとそこにセバスチャンが「ようこそわが店に」といって出てきて、ピアノ演奏をし出した。お互いのいまを察知したセバスチャンとミアは頷きあって、別れていくところで幕となる。

 この手の米国映画はいままではハッピーエンドで終わるものが多かったが、いまの世相を反映してか、ひとひねり加えたロマンス映画となっていることで新鮮な印象を与えてくれた。アカデミー監督賞をもらったディミアン・チャゼル監督は数年前にアカデミー助演男優賞などで話題を集めた「センション」の監督でもあり、音楽に深い理解を示す監督であることが示された。あと主演のミアを演じたエマ・ストーンはこれでアカデミー主演女優賞を獲得し、「ラ・ラ・ランド」のミアを自伝でいくような一流スターの仲間入りを果たしたことになる。演技のほどはそれほどわkらないが、歌って踊れるスターのようで、好感が持てたことを特記しておきたい。
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