鈍想愚感

何にでも興味を持つ一介の市井人。40年間をサラリーマンとして過ごしてきた経験を元に身の回りの出来事を勝手気ままに切る

神聖なはずの裁判所の地下休憩室でおにぎりが盗まれた

2008-11-28 | Weblog
 27日は東京・霞が関の東京高等裁判所へ裁判の傍聴に行った。めぼしい裁判が見当たらず、とりあえず東京地裁殺人未遂の刑事事件を傍聴することにした。10分前に廷内に入ったが、傍聴人は誰もおらず、それほどの注目事件ではなさそうだった。それでも10人くらい傍聴人が集まり、裁判が始まったが、案の上、理容店の元従業員が店長に借金の申し込みに行ったが。すげなく断られ、持っていたナイフで腹を刺し、全治2週間の傷を負わせた、というありきたりの内容で、バラバラと退廷していった。それでも証人尋問まで午前中は傍聴した。
 で、地下1階の食堂でいつものたぬきそばを食べ、休憩室でコーヒーを飲んだ。休憩室は2人がけのテーブル席とカウンター式の席で合わせて30人くらいが座れるスペースがあり、ランチ時には満杯になる。12時前に入ったので、座れたが、隣の席にはテーブルの上にポリ袋が2つ置いてある席とランチ用の弁当箱が置いてある席が2つ並んでいた。本を読みながら、横目で様子を見ていると、空いているのかどうか確かめに来て、残念そうに立ち去っていく人がいた。弁当箱はともかくポリ袋は見ようによっては処分されないゴミのように見えなくもなかったからだ。
 しばらくそんなことも忘れていると、中年の男性がその席に来て「あれっ」といった表情で、あたりをウロウロしだした。気がついてみると、2つあったはずのポリ袋が1つ無くなっている。そういえば途中で別の男性がポリ袋を運んでいったような記憶があるが、定かではない。件の男性は「置いていたおにぎりがない」と半ば喚きながら、そこら中を探し回っているが、探し求めているポリ袋はどこへいったのか、見当たらない。周囲の人は一応「どうしんですか」と同情の目でみているが、どうしようもない。
 場所とりにしては1人で4人分もの席をとって、20分以上も放置していたことが「盗難」という結果を招いたようだ。4人とった席には最後までその男性1人しか現れなかった。それにしてもポリ袋に入っていたおにぎりを盗むようなことはあり得ない。裁判所よりガラのよくない人種が集まる東京競馬場でも座席に置いてあるものが盗まれるようなことはあまり聞いたことがない。しかも泥棒など犯罪者を裁判する法廷の地下でまさかおにぎりが盗まれるようなことが有り得るのだろうか。神聖な裁判所のお膝元で窃盗の現行犯が現れるなんて信じられないことである。
 件の男性はそれでもぶつぶつ言いながら、残ったものを食べて退出していった。横から「普通なら考えられないことだ」と言ったが、その男性は怪訝な顔をしていた。恐らく、裁判所の職員であるその男性を困らせようと誰かが仕組んだいたずらとみた。まさか、東京高等裁判所内での盗難事件として裁判にかけられるようなことにはならないだろう。
コメント
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