鈍想愚感

何にでも興味を持つ一介の市井人。40年間をサラリーマンとして過ごしてきた経験を元に身の回りの出来事を勝手気ままに切る

スケールの大きさに驚かされる「レッドクリフ」

2008-11-05 | Weblog
 過日、評判の映画、ジョン・ウー監督の「レッドクリフ」を観賞した。テレビで大々的に宣伝しているのと、公開早々ということもあって若い人で館内はいっぱいで、映画は宣伝が大事と思わせた。テレビの宣伝では上空から河に浮かぶ戦艦の大軍を俯瞰するシーンがあり、いかにも戦争活劇スペクタルを思わせたが、始まってすぐに中国の三国志であることがわかった。レッドクリフとは赤壁のことで、赤壁の賦で有名な赤壁(レッドクリフ)での戦いをテーマにした三国志の映画であることがわかった。
 「レッドクリフ」はいきなり、三国志の戦闘シーンから始まる。難民を受け入れ、逃亡しながら魏の曹操の追撃を受ける蜀の劉備は関羽、張飛の活躍にも拘わらず、敗北する。参謀の諸葛孔明は呉と組んで、楚にあたるべく、孫権と会見に赴く。しかし、曹操を恐れる呉の重鎮はなかなか提携に応じようとはしない。呉の命運を握っているといわれる周渝に会った孔明は軍の訓練の場で、周渝が牛を兵隊に盗まれたと訴えに来た老人を前に、兵を並ばせ、足元の泥を見て犯人を特定するが、その犯人が非を悔いているのを見て、全員に泥田での掛け足を命じ、その証を消してしまう。
 周渝の人物に感じ入った諸葛孔明はその夜、周渝との宴で、音曲を所望され、琴を弾く。その音色に感心した周渝もともに琴を奏で、思わぬ合奏となる。肝胆相照らした孔明と周渝は提携話をすることなく、別れるが、周渝は魏の曹操の人となりをかねてよく思っていないことから、漢と組むことを決意し、主の孫権に言上する。そして、弓を持って孫権と虎狩りに行く。
 呉と連携した蜀は100万の大軍を持つ魏を迎え撃つ。船団で攻めてくると思われた魏の裏をかき、陸上で八卦囲いの手法で魏を打ち破る。孔明と周渝が考えた策が見事に当たったことになるが、曹操は主戦はレッドクリフにある、とみていささかも動じない。80万の大海軍を呉の本拠地でもあるレッドクリフの対岸に置き、決戦に備える。
 で、レッドクリフパートⅠは終わり、コンテニューパートⅡとなる。パートⅡの公開は来年4月というからもう撮影は終了しているのだろう。主役の孔明を金城武が、周渝をトニー・レオンがそれぞれ演じており、2人のキャラクターはよく描かれているが、その他の配役陣はそれほど出ていない。全体に100億円を投じた大活劇であることはよくわかり、戦争シーンのスケールや大量の人の動員には驚かされる。中国の人件費の安さだからできることなのだろう。
 娯楽作品といsては十分に楽しめ、人というより歴史をうまく切り取った映画といえそうである。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする