prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「ホイットニー・ヒューストン   WANNA DANCE WITH SOMEBODY」

2023年01月08日 | 映画
父親と夫がホイットニーから金を巻き上げることばかり考えていて、家族ではない、それも性的マイノリティのスタッフの方が新味になって世話しているという皮肉や、黒人であることによる差別というより黒人らしくないという理由で非難されるねじれが取り込まれているが、基本的にはホイットニーの歌を引き立てるのにどう構成するかに力を入れた作り。

悲劇的な内容なのだけれど、オープニングで予告していたのに対応した「エベレスト無酸素登頂みたいな」3連発絶唱で締めくくって盛り上げる構成が巧い。

「星条旗よ永遠なれ」をスーパーボウルで歌うシーンは歌そのものは盛り上がるがシーンとしては引っ張らず早めに切り上げ、一番の大ヒット曲I Will Always Love You を主題歌として使われた「ボディガード」絡みではなくネルソン・マンデラの大統領就任に持ってきて(性別・人種別によらない人気を博していたのに対応しているのだろう)、一曲ごとに盛り上がり過ぎてラストが効かないなんてことにならないにしていると思しい。

主演のナオミ・アッキー は役の人物になりきる演技というより無色透明になりきる演技といった感じ。






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