prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「ルパン」

2005年09月06日 | 映画
良くも悪くも凝りっぷりを見る映画。
三つの十字架の仕掛けや、誰の言うことが本当かわからない駆け引き、奇厳城や813がどう出てくるか、あるいはルパンの代名詞のような変装のメイク技術やストーリーへの生かし方など、ルパンの時代の古風な探偵小説趣味あるいは伝記趣味の再生は楽しめる。ただし、カリオストロ伯爵夫人の謎の解き方は納得しがたい。
豪華な美術、衣装、特に宝飾品は見応えあり。

クライマックスの後、また再出発するようなストーリーは社会派がかったところも含めて、飛躍しすぎている観。ルパンが決して「人を殺さない」という点をポイントにしたかったのだろうが、逆に映画はいささか殺しすぎ。
(もっとも最初の方にちらっと外人部隊にいたのでは、という台詞があるが、原作で外人部隊にいて現地人を殺している話があったような気がする)

ルパン役のロマン・デュリスはいささか濃い顔で、顔の形が三世に似ているみたい。
全体にスマートさやエスプリといった感じは薄い。代わりに爆発シーンとか、ハリウッドに対抗したような大がかりな作りが売り。今どきの作りだとこうなるのですね。
(☆☆☆★)



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