父親は白人、妻は黒人、娘(養女)は東洋人という人種が一通り揃った一家に東洋人の姿をしたロボットがあり、それが故障=死んだらどうなるか、という話らしい。
らしい、というのはおよそストーリーを語ろうという作りではないから。むしろ作者の興味はもっぱら思索と美的世界の構築に向かっている。
複雑に時制が交錯するのもむしろ時間が無効化されている禅的な世界を描こうとしているように思える。
だから正直いわゆる面白いという映画ではない。むしろまがりなりにも商業ベースでよくこういうの拵えたとすら思う。
西洋から見た東洋的世界というのを改めて東洋人が見るとなんだかむずむずするような感じになる。