ほとんど言うことないみたいな映画なのだけれど、それだけに大詰めの展開はあれでいいのかと疑問を持たずにいかなかった。
タイトルこそフォードvsフェラーリだが、実質はフォード=企業の論理vsレーサーとメカニックたちの個の論理のドラマで、レーサーに代表される個が勝つのかと思うとぎりぎりで譲ってしまう。
一人だけで勝つのではなく仲間と一緒に勝つという話に収まればいいのだが、それがはぐらかされた、だまされたような気にどうしてもなる。
ケン・マイルズ(クリスチャン・ベール)の妻モリー(カタリーナ・バルフ)がすこぶるタフで、60~70年代のレース映画に出てくる女性たちがおしなべて命知らずの男たちをハラハラしながら見守ることしかできず女同士で傷を舐め合うといったイメージしか提出できなかったのとは隔世の感。
タイトルこそフォードvsフェラーリだが、実質はフォード=企業の論理vsレーサーとメカニックたちの個の論理のドラマで、レーサーに代表される個が勝つのかと思うとぎりぎりで譲ってしまう。
一人だけで勝つのではなく仲間と一緒に勝つという話に収まればいいのだが、それがはぐらかされた、だまされたような気にどうしてもなる。
ケン・マイルズ(クリスチャン・ベール)の妻モリー(カタリーナ・バルフ)がすこぶるタフで、60~70年代のレース映画に出てくる女性たちがおしなべて命知らずの男たちをハラハラしながら見守ることしかできず女同士で傷を舐め合うといったイメージしか提出できなかったのとは隔世の感。