坂元裕二がカンヌで脚本賞を受賞したので、見そびれていたこのシリーズを見ることにした。
連続ドラマを途中から見るのは気が進まないのだが、今では配信という手がありますからね。
初めから話を割らずにカラオケボックスで四人が出会うところから偶然ではないこと、松たか子の夫を初めのうちに顔を伏せておいて小出しに出してくる。
満島ひかりがもたいまさこに松たか子が犯罪に絡んでいると匂わせる物騒な依頼を受けるところから始まって二転三転する展開。
満島ひかりがテーブルの下で寝ているのが笑わせるのだが、それがその場で終わらないで伏線になっている。
鳥の唐揚げにレモンをかけるかどうかで高橋一生がもめて、あとで宮藤官九郎がイヤがっていたことがわかるあたり(宮藤は高橋とは会っていない)の人物設定のずらし方。
プロとしては四流だなど言われながらバイトしたりしている中途半端なところにある(あれで四流なのかな、と思わないでもないが)。
酷い匿名の中傷の手紙を受け取るのだが、空き缶を投げ込んでくるところも含めて姿を見せない悪意とそれと裏腹に手紙の主自身が自分に嫌悪感を持っているのではないか、と思わせる。
松田龍平がマジメでゴミ出しに厳格なのがなんだか可笑しい。
カルテットとはいっても四角関係にはならない。喋り方が微妙に他人行儀で、それでいて恋人未満、夫婦未満、家族未満になっている。