prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「流転の地球 太陽系脱出計画」

2024年03月27日 | 映画
地球に宇宙から危機が迫ってきたのなら地球の方を動かせばいいって、「妖星ゴラス」じゃないの。
のみならず地球がそのまま軌道を外れて太陽から離れてあさっての方をさまようって、気候はどうなるのだろう。とにかく大風呂敷を広げるだけ広げている感じ。代わりにセットや大群衆、VFXなどは手をかけるだけかけている。

この本筋に加えてアンディ・ラウの小さな娘が交通事故で生死の間をさまよい、いつの間にかモニターの中でしか存在しなくなる、生きているとも死んでいるともつかない状態になる。
若い姿になったラウが娘と一緒にいる部屋は「2001年宇宙の旅」を思わせる。

世界から集まってきた宇宙飛行士たちの50歳以上が志願して月に出撃していくあたりのヒロイズムは、こういうのは世界共通なのかなと思わせる。
ちなみに日本人や東京はごく軽い扱い。

「三体」の原作者である劉慈欣(リウ・ツーシン)の短編「流浪地球」が原作だが、短編をもとにして長大な三部作(これは第二部)を作ろうという発想がすでに稀有壮大。

それにしても、主演のひとりのウー・ジンが製作監督主演した「戦狼」シリーズがいつの間にか二作目で立ち消えになったのはどういうわけだろう。三作目の予告編が二作目のラストについていたのに。