それだけまがりなりにもリテラシーが上がったとも言えるし、見ようと思えばさほどその手の映像を見られるようになっているせいもあるだろう。
とはいえ、映画そのものはすこぶる知的に、進行につれてそれぞれの登場人物の視点の違いによって同じものを見ていても見えてくる世界像は違うことを巧みに比較対照することで示していく。
見かけの美醜と差別というデリケートな問題とは切り離せない理解の必要性とそれゆえに伴うありがちな誤解とその和解、といったプロセスを丹念に解きほぐして描いていく手つきが見事。
いじめっ子たちに対する位置づけも一律ではなく親も含んだものになっているあたり、彫りが深い。
俳優たち、特に子供たちの演技の自然さも特筆もの。
(☆☆☆★★★)
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