prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「女ガンマン 皆殺しのメロディ」

2018年07月19日 | 映画
劇場未公開でテレビで初放映された時はかなり詳しく好事家が紹介した異色ウェスタン。

ウェスタンで女主人公というとフェミニズム的な観点からアメリカ的マッチョイムズを見直すといった作りが今では普通だが、これはそれ以前のお色気路線に則りながら案外色物めいた怪しさは薄い。

ストーリーそのものは今でいうレイプリベンジもので、どれだけどろどろした陰惨なものになってもおかしくないところを、良くも悪くも(悪くもいうことはないか)そうならないのはラクェル・ウエルチのいかにもフィクション世界の住人といった柄ゆえということになるか。

セクシーだけれど何か悪い意味でなくいかにも映画的な作り物っぽさで五体を固めたみたいでじとつかない。

夫を殺されレイプされ家を焼かれるという最悪の状況でもポンチョいっちょでいるお色気サービスの方に目がいってしまうだね。

敵役の三人組がアーネスト・ボーグナイン、ジャック・イーラム、ストローサー・マーティンといった好きな人だったら悶絶しそうな組み合わせ。
この三人が逃げ回る間もしょっちゅうケンカしているあたり、かなりコミカルで監督のバート・ケネディがコメディウエスタンといった路線を牽引してきた事実を思い出させる。

師匠役と男女関係になってもおかしくないのがそうならず、夫の仇討ちのはずがいつの間にか師匠の仇討ちにすり替わってしまうのが娯楽作品としてさっぱりしている。

ウエスタンで海が出てくるのはちょっと珍しいのではないか。それが文字通り潤いになっている面もある。

復讐のための訓練を丹念に描いているのが楽しい。
投げナイフと拳銃の対決を分解画像みたいな処理で描いて、ほんのちょっとの差で勝敗が分かれたのを見せるなどディテールが凝っている。


7月18日(水)のつぶやき その2

2018年07月19日 | Weblog
光州事件二本立て。

7月18日(水)のつぶやき その1

2018年07月19日 | Weblog