prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

オリンピック開会式

2008年08月09日 | 映画
張芸謀はリーフェンシュタールになったなあ、と思った。褒めてんじゃありませんよ、念のため。
国民党の兵士の息子で「黒五類」だった男が「出世」したもの。文革で下放されていたので映画大学に願書を出した時はすでに27歳、当時は年齢制限にひっかかるはずが、それまで撮りためていた写真を見せて合格したというのが表向き、実は当時の奥さんが理事の親戚だったのです、と中国人の映画関係者に聞いたことがある。

かつて、撮影監督として陳凱歌と組んで(今、完全に両者は派閥化しているらしいが)「大閲兵」('85)を撮ったのは何だったのかな、と思う。当時からマッスの撮り方を荻昌弘にリーフェンシュタールに喩えられたりしていたのだが。
同作で共産党大会のパレードの行進のためたった54歩を行進するのに中国を縦断するほどの距離を訓練で歩く、そのムダぶりを描いていたのだが、その何千、何万倍かのエネルギーが今回注がれたことだろう。バカみたい、と過去の作品に言われそうだ。

子供の使い方が臭いのに辟易する。中国の発明のうち、火薬が入ってないのは何でだろう。花火がその代わり、というわけか。


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