prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

ダイオキシン、環境ホルモン、O157、憶えてますか?

2005年10月23日 | Weblog
アメリカからの牛肉輸入問題、建築に使われているアスベストによる健康被害の騒がれ方を見ていて、イヤミなことを少し考えた。
つまり、ダイオキシンが大変な毒物だと騒がれてやたらと小規模な焼却炉が規制されたり、環境ホルモンの害が取り沙汰されたのは、それほど前のことではない。
だが、その後本当にダイオキシンとはそれほどの毒性があるのか、あったとして、高温で焼却することで別の毒物が発生するのではないか、といった批判が出ていたのはスルーされている。また、環境ホルモンの影響といわれたワニや魚類の性別が転換したり、性器が小さくなったりする現象は、もともとそういう動物では性別が曖昧で、成長の間にしばしば転換するといった事実が指摘されて、毒性が否定はされないまでも騒がれたほどのものかは疑問視されている。

今回の騒ぎにしても、健康被害がないわけではないだろうが、たとえば中国からの輸入野菜の残留農薬はどうなっているのか、といった同じくらい重大と思える問題は看過されているのであって、政治的、あるいは報道上のバイアスがどの程度かかっているのか、気になるところ。

何しろお茶がダイオキシンで汚染されたと報道された農家の被害は、結局補償されていないのだから。そういえば、カイワレ大根もスーパーでとんと見かけませんね。O157の巣みたいに報道されて怒って訴えていた南野農園の副社長、今どうしているのでしょう。
騒ぐだけ騒いで、あと知らんぷりだものね。
報道されないことは存在しないのと一緒、その裏返しで世の中には報道されていることしか存在しないみたいなあり方は、ひっかかる。