prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「リディック」

2004年09月09日 | 映画
ヴィジュアルや音楽は宣伝で引き合いに出されている「スター・ウォーズ」ではなく「砂の惑星」ばりの重厚さ。ただしグロテスク趣味を抜き、アクション・シーンを詰め込んで娯楽性を強くしてある。「ピッチブラック」からのスピンオフだというが、リディックのキャラクターが共通しているだけで、ストーリーはまったく別物。
原題にThe chronicles ofとつくように続編を前提して作られているので、中途半端なところで投げ出されたようなエピソードが多く、ちょっとすっきりしない。
「ピッチブラック」は「駅馬車」ばりの敵中突破ものだったが、リディックのキャラクターは西部劇でいうところのgood bad guyの後裔なのではないか。
(☆☆☆)



水上勉死去

2004年09月09日 | Weblog
日本の作家で、よく映画化されてしかも傑作が多いという点ではトップクラスだろう。ストーリーの骨格がはっきりしているからまとめやすい上、暗く重い雰囲気が日本映画の体質とよく合った。ビートたけしが「おまえ、水上勉の暗い世界を背中にしょってるな」なんて表現使ったくらいで。