著者・長谷川氏は下記の歩き方に警鐘を鳴らしています。
P.122 多くの方が危険なウォーキングをしている
・かかとから強く着地して拇指球で強く蹴りだす歩き方
・膝を伸ばした状態でかかとから着地している
・上記の歩き方を長く続けている
P.123 武道に「柔よく剛を制す」という言葉があります。
踏ん張るような運動実感のない柔らかい動きは、
力任せの動きを上回るという考えです。
軽々とした動きを身に付けることを重視しており、
関節にもやさしい動きと言えます。
ダンスなどでも、上手な人ほど柔らかい動きをしています。
ところが、軽やかな動きとウォーキングはまったく正反対であり、
ウォーキングで得られる”力感”は、むしろ邪魔な感覚なのです。
著者の結論は、
P.125 膝を伸ばした状態で、かかとから強く着地することは、
膝の関節が固定された状態で、地面からの衝撃を100%受け止めること。
この結果、ウォーキングを続ければ続けるほど、膝の関節を痛めてしまう。
この歩き方(拇指球で強く蹴りだすこと)を続けていると、
外反母趾になりやすいそうです。
じゃあ、どうすれば良いのか??
P.130 理屈を鵜呑みにせず体がどう感じるかを優先する
P.131 常に同じ歩き方をする必要はない、むしろわざと変えよう!
理由は二つ。一つは体の歪みをとること。
もう一つは、いろいろな歩き方をすることで、
自分にとって、そのつど一番楽な歩き方を探し出すことができること。
私自身が、「じゃあ、普段と違う歩き方を!」と思ってやってみたのが、
バレエの禁則<バナナ脚で動く(下る)>
普段は「これは絶対にやっちゃいけない歩き方だぞ!」と思っているので、
かなりの違和感を感じました。
でも、これで階段を降りたとき、なんかラク!
バナナそのものではないのですが、拇指球から小指にかけての重心移動を意識し、
<爪先で降り立つような感覚>から離れてみると、すごく新鮮でした。
このことを発見しただけでも、この本を読んだ価値があったと思います。