駒子の備忘録

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十二月大歌舞伎第三部『猩々/天守物語』

2023年12月26日 | 観劇記/タイトルさ行
 歌舞伎座、2023年12月25日17時45分。

『猩々』の猩々は松緑と勘九郎、酒売りは種之助。私は舞踊はさっぱりわかりませんが、格調高い千鳥足もあるものよ、と感動しました(笑)。酔っぱらいたるもの、かくありたい。猩々とは中国に伝わる、水中に棲むお酒好きの無邪気な霊獣なんだそうですね。あふれる愛嬌と品格、だそうな…クリスマスに観る松羽目物もめでたげで、楽しかったです。
『天守物語』は大空さんで観て以降、何度か観ていて、今回けっこう台詞を覚えている自分に驚きました。原作/泉鏡花、演出/坂東玉三郎で、長く玉さまが富姫をやってきたところを、今回は七之助に任せて自分は亀姫というのが趣向の舞台ですよね。で、これがもうホント可愛かった! キャイキャイしていて若くて可愛くていじらしくて、どーいう声なのあれは!? 三階席から観ても目がつぶれるかと思うほどのふたりのまばゆさ、艶やかさ、可愛らしさに痺れました…! ツーショ舞台写真、買いましたとも、ええ。しかし台所のことでなく「まあ、お勝手…!」と言ってスネてみたい人生でしたよ…
 図書之助は虎之介、彼も声が良くてよかったです! もしかしたらちょっと歌舞伎っぽくないのかもしれないけれど、すごくヒーロー声で、そら富姫さまも「帰したくない…」ってなりますわな!と思いました。
 薄は吉弥、舌長姥が勘九郎、朱の盤坊が獅堂。そしてこれまた声が良くて私が大好きな片岡亀蔵が小田原修理でしたウハウハ。
 七さまもホントしっとりお美しくて、堪能させていただきました。


 今年はこれが観劇納めでした。
 確か観劇始めも歌舞伎座で、今年は私にとって歌舞伎開眼の年だったのかなあ、などとも思います。今年一番素で泣いた舞台は『新・三国志』だったかな、とも思うので…
 ナウシカ歌舞伎以降、新作歌舞伎やスーパー歌舞伎を中心にゆるゆる観てきて、顔や声を覚えた役者も少しは出てきて楽しくなってきました。
 もちろん猿之助さんの事件は残念でしたし、宝塚歌劇の事件同様に命は取り返しがつかないのだけれど、反省し改善して復帰してくれるというのなら、やはり才能がある人なのは間違いがないので、見守りたい応援していきたい、と思うのでした。
 来年も乱歩歌舞伎と『ヤマトタケル』はすでにチケットを押さえ済み。ただ、BS放送を録画して観た『ヤマトタケル』が脚本としてはおもしろく思えなかったことが気がかりですが…改良されていることに期待!
 今年の観劇回数は183回、数え始めた2010年以降最多だった去年を11回上回ってしまいました。来年こそ…身長以下に抑えたい…お金がいくらあっても足りないよ…節制するのよ自分!と言い聞かせてはいます。います…が…さてどうなりますことやら。
 もう一本、今年の総括記事を書くかもしれませんが、書かなかったら年明けは雪組そして星組観劇からです。来年もどうぞご贔屓に…!








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