女同士、人間とロボット。そんなふたりの恋は不完全なのに真剣で、不器用なのにキラキラしていて、純粋なのに衝動的。キュートでピュアなふたりの少女が贈る最高に愛しいガールズ・ファンタジー!
「わたしはロボットです/今はだいたい人と同じことができます」か「私の幼なじみはロボットです/今はだいたい人と同じことができるみたいです」のどちらかで始まる連作シリーズで、人間のチカちゃんと、チカちゃんに「ヒロちゃん」と呼ばれるロボットの物語です。「プリンセスGOLD」掲載、2014年秋刊行のコミックスですが、書店の店頭で見つけてふらりと購入してうっかり号泣しかけました。やはり「本屋さんのセレクト」って意味がありますよ!
私は『ポーの一族』とか『超人ロック』とか『メタルと花嫁』とか、いずれも順に吸血鬼、超能力者、ロボットですが、見た目が歳を取らない存在と年老い死んでいく人間との物語、がツボでして、かつ百合かつSFとあってもう心が揺さぶられまくりでした。てかもうホント深い!
男女であろうと人間同士であろうと、恋の不安、不確定さ、不明瞭さは変わらないのです。でも「好き」という想いは絶対に絶対にそこにある。だから問題はそれにどう向き合うか、どう疑わないかってことなのです。
ちょうど『おっさんずラブ』界隈で、「愛とは信じることではなく、疑わないこと」みたいな言葉が感想ツイートに出たりしていましたよね。それなんですよ、同じなんですよ結局。
ちょっと硬質な絵柄で、いたってストイックに表現されていますが、チカちゃんの在り方とかが類型的でないのがまずいいし、研究員の大人たちもおもしろいし、もちろんヒロちゃん、「タイプ・プラハ」も愛おしい。まだまだ描けそうな、でもとりあえずここまでだからこそいいような、そんな素敵な作品でした。
ところでチカちゃんはいつヒロちゃんがロボットだと知ったのかなあ…でも子供なりにすぐ受け入れてしまったんでしょうね。そして最初は受け答えに不具合の多いヒロちゃんをお姉さんのように指導したりしたんでしょうね。そうこうするうちに自然と友達になり、好きになった…そして大人になるにつれ、自然と離れた。でも愛はずっとあったし、これからもあるんです。それが信じられる、だから泣ける。素敵な作品です。
あとがきがまた良くて、読み切り用のネームだったものを連作にしようと提案し指導した担当編集者の慧眼にひれ伏したいです。漫画家本人が無理がっても辛抱強く待ち、熱く励ましたのでしょう。メジャー誌、大手出版社の強みって流通より何より、こういう共同作業にあるんだと思います。同人誌とかネットでの個人の発表ではこういう奇跡は起きないのです。
著者は他にもいわゆる百合ジャンルの作品を刊行しているようですね。機会があれば読んでみたいと思います。
「わたしはロボットです/今はだいたい人と同じことができます」か「私の幼なじみはロボットです/今はだいたい人と同じことができるみたいです」のどちらかで始まる連作シリーズで、人間のチカちゃんと、チカちゃんに「ヒロちゃん」と呼ばれるロボットの物語です。「プリンセスGOLD」掲載、2014年秋刊行のコミックスですが、書店の店頭で見つけてふらりと購入してうっかり号泣しかけました。やはり「本屋さんのセレクト」って意味がありますよ!
私は『ポーの一族』とか『超人ロック』とか『メタルと花嫁』とか、いずれも順に吸血鬼、超能力者、ロボットですが、見た目が歳を取らない存在と年老い死んでいく人間との物語、がツボでして、かつ百合かつSFとあってもう心が揺さぶられまくりでした。てかもうホント深い!
男女であろうと人間同士であろうと、恋の不安、不確定さ、不明瞭さは変わらないのです。でも「好き」という想いは絶対に絶対にそこにある。だから問題はそれにどう向き合うか、どう疑わないかってことなのです。
ちょうど『おっさんずラブ』界隈で、「愛とは信じることではなく、疑わないこと」みたいな言葉が感想ツイートに出たりしていましたよね。それなんですよ、同じなんですよ結局。
ちょっと硬質な絵柄で、いたってストイックに表現されていますが、チカちゃんの在り方とかが類型的でないのがまずいいし、研究員の大人たちもおもしろいし、もちろんヒロちゃん、「タイプ・プラハ」も愛おしい。まだまだ描けそうな、でもとりあえずここまでだからこそいいような、そんな素敵な作品でした。
ところでチカちゃんはいつヒロちゃんがロボットだと知ったのかなあ…でも子供なりにすぐ受け入れてしまったんでしょうね。そして最初は受け答えに不具合の多いヒロちゃんをお姉さんのように指導したりしたんでしょうね。そうこうするうちに自然と友達になり、好きになった…そして大人になるにつれ、自然と離れた。でも愛はずっとあったし、これからもあるんです。それが信じられる、だから泣ける。素敵な作品です。
あとがきがまた良くて、読み切り用のネームだったものを連作にしようと提案し指導した担当編集者の慧眼にひれ伏したいです。漫画家本人が無理がっても辛抱強く待ち、熱く励ましたのでしょう。メジャー誌、大手出版社の強みって流通より何より、こういう共同作業にあるんだと思います。同人誌とかネットでの個人の発表ではこういう奇跡は起きないのです。
著者は他にもいわゆる百合ジャンルの作品を刊行しているようですね。機会があれば読んでみたいと思います。
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