市川市文化会館2010年4月24日ソワレ、神奈川県民ホール5月9日マチネ。
19世紀。フランスの作家プロスペル・メリメ(涼紫央)はスペインのアンダルシアを旅行中、ひとりの男に出会い、彼をモデルに小説を書く。男の名はドン・ホセ(柚希礼音)。彼はセビリアの春の祭りで、情熱的な瞳を持つジプシーの踊り子カルメン(夢咲ねね)と出会う。その出会いが破滅へと彼を導くことなど知らずに…脚本/柴田侑宏、演出・振付/謝珠栄、作曲・編曲/高橋城。1999年宙組で初演されたものの再演。
ズンコのホセとハナちゃんのカルメン、タカコのメリメにワタルのエスカミリオ…ななな懐かしすぎる…! セットがとても素敵だったこと意外はあんまり記憶に残っていませんでしたが(^^;)スカステでの放送には浸りましたよー。よくできている舞台だと思いました。
今回も大健闘ですばらしかったと思います。
なんといってもチエちゃんが色っぽい(^^)。
生真面目で、純粋で、ちょっと生きるのが下手な青年下士官が、本気になりすぎてしまって、殺人を重ね、転落していくさまがまあ似合うこと似合うこと(^^)。シビれましたわー。
出色だったのは…カルメンを連行していくときのロープくるくるプレイでしょうか(^^)。ロープ踏んづけて「逃がしてェん」と迫るネネちゃんカルメンももちろん色っぽいんだけれど、それに翻弄されるさまをシャープな身のこなしで表現しきってしまうチエちゃんがまあすばらしいこと! ゾクゾクしました。
カルメンに逃げられたことで一か月もの間営倉に入れられて、やっと出てきたその足でカルメンの店に行って、やっと迎えたふたりの一夜…その色っぽさもまたたまりません。柴田イズムですよねー。
カルメンの「亭主」ガルシア(トヨコのニ役。早変わりがすばらしすぎました)への嫉妬とかもホントいい。ここではないどこかで、ふたりきりで静に幸せに暮らそう、何もかもやり直そう、なんて女の発想というかオトメの発想なんだけれど、カルメンの「とにかく縛られたくない」という思いがあまりに雄々しいので、そうならざるをえないんですよね。このホセの女々しさ、ほんとに宝塚歌劇の男役でないと成立させられないキャラクターだと思います。フツーの男がやっていたらウザいだけだっつーの、という…
ネネちゃんも私は決して清純さが売りだとは思ってはいませんが、それにしてもカルメンが演じ切れるのかと心配する声は多かったと思うのですが、これまた憎々しいところギリギリの難役をこなしていたと思います。よかったです。
「縛られないこと」に縛られ続けて、結局は殺されてしまったカルメン。エスカミリオ(夢乃聖夏。もうちょっとがんばってほしかったかなー…)なんてただの浮気、気まぐれで、ホセへのアイが消えていたわけではなかったと思うのです。でも「愛してくれ、一緒にいてくれ」と強要されるのがつらかった。それが耐え難くて、だから何もかもうっちゃるような強がりを言って、あげくホセの手にかかる…難儀な生き方で、その哀しさにちょっと泣けました。
原作発表当時の、白人の男がジプシーの女に恋をして転落していく、ということのインパクトは現代日本からはなかなか想像し難いわけですが、男と女の愛の形のひとつとしては、十分わかるし、だからこそ広く長く愛される物語だと思います。
メリメは作家として、物語のモデルとしてホセを見つめ、語りかける。干せはそれに答えるようにも見え、でも独り言のようでもあり、現実に知り合い同志なのかどうかよくわからない演出になっています。こういうところも舞台マジックでとても好き。
トヨコの知的でノーブルな感じがまたメリメによく似合って、ただクールに観察するだけでなく親身に心配している感じも微笑ましくいじらしく、最後に「私のドン・ホセ」なんて言っちゃうところはまた深い! 素敵でした。
ホセの婚約者ミカエラは妃咲せあら、これも好演。
あとはやはりジプシーの一員レメンダードを演じていた真風涼帆が背が高くて目立っていたかなー。
でもメイン三人以外は歌が意外に弱くて、特にコーラスは物足りなく感じました。裏通りの歌合戦は、もっとマイクの音量上げて迫力出してもらいたかったなー。
秋の宙組の全ツの演目が『銀ちゃんの恋』なのが本当に不満なので、たとえばユウヒのホセとスミカのカルメンだったら…とか、ついつい考えてしまうのでした。
ショーは前回の本公演の縮小版。
チエちゃんにからむテルがエッチでよかった「無風」の場面はともみんに代わってやはり力不足。
ジゼルを助けるテルがこれまた素敵だった「迷宮」はトヨコになっていて、こちらは紳士的でとても素敵。アカシがやっていた完全レイプ演出がなくなったのにもほっとしました。
アフリカーナでも少しずつ役代わりあり。モモサリさんがもういないんだなあ、とあちこちでしみじみしました…
19世紀。フランスの作家プロスペル・メリメ(涼紫央)はスペインのアンダルシアを旅行中、ひとりの男に出会い、彼をモデルに小説を書く。男の名はドン・ホセ(柚希礼音)。彼はセビリアの春の祭りで、情熱的な瞳を持つジプシーの踊り子カルメン(夢咲ねね)と出会う。その出会いが破滅へと彼を導くことなど知らずに…脚本/柴田侑宏、演出・振付/謝珠栄、作曲・編曲/高橋城。1999年宙組で初演されたものの再演。
ズンコのホセとハナちゃんのカルメン、タカコのメリメにワタルのエスカミリオ…ななな懐かしすぎる…! セットがとても素敵だったこと意外はあんまり記憶に残っていませんでしたが(^^;)スカステでの放送には浸りましたよー。よくできている舞台だと思いました。
今回も大健闘ですばらしかったと思います。
なんといってもチエちゃんが色っぽい(^^)。
生真面目で、純粋で、ちょっと生きるのが下手な青年下士官が、本気になりすぎてしまって、殺人を重ね、転落していくさまがまあ似合うこと似合うこと(^^)。シビれましたわー。
出色だったのは…カルメンを連行していくときのロープくるくるプレイでしょうか(^^)。ロープ踏んづけて「逃がしてェん」と迫るネネちゃんカルメンももちろん色っぽいんだけれど、それに翻弄されるさまをシャープな身のこなしで表現しきってしまうチエちゃんがまあすばらしいこと! ゾクゾクしました。
カルメンに逃げられたことで一か月もの間営倉に入れられて、やっと出てきたその足でカルメンの店に行って、やっと迎えたふたりの一夜…その色っぽさもまたたまりません。柴田イズムですよねー。
カルメンの「亭主」ガルシア(トヨコのニ役。早変わりがすばらしすぎました)への嫉妬とかもホントいい。ここではないどこかで、ふたりきりで静に幸せに暮らそう、何もかもやり直そう、なんて女の発想というかオトメの発想なんだけれど、カルメンの「とにかく縛られたくない」という思いがあまりに雄々しいので、そうならざるをえないんですよね。このホセの女々しさ、ほんとに宝塚歌劇の男役でないと成立させられないキャラクターだと思います。フツーの男がやっていたらウザいだけだっつーの、という…
ネネちゃんも私は決して清純さが売りだとは思ってはいませんが、それにしてもカルメンが演じ切れるのかと心配する声は多かったと思うのですが、これまた憎々しいところギリギリの難役をこなしていたと思います。よかったです。
「縛られないこと」に縛られ続けて、結局は殺されてしまったカルメン。エスカミリオ(夢乃聖夏。もうちょっとがんばってほしかったかなー…)なんてただの浮気、気まぐれで、ホセへのアイが消えていたわけではなかったと思うのです。でも「愛してくれ、一緒にいてくれ」と強要されるのがつらかった。それが耐え難くて、だから何もかもうっちゃるような強がりを言って、あげくホセの手にかかる…難儀な生き方で、その哀しさにちょっと泣けました。
原作発表当時の、白人の男がジプシーの女に恋をして転落していく、ということのインパクトは現代日本からはなかなか想像し難いわけですが、男と女の愛の形のひとつとしては、十分わかるし、だからこそ広く長く愛される物語だと思います。
メリメは作家として、物語のモデルとしてホセを見つめ、語りかける。干せはそれに答えるようにも見え、でも独り言のようでもあり、現実に知り合い同志なのかどうかよくわからない演出になっています。こういうところも舞台マジックでとても好き。
トヨコの知的でノーブルな感じがまたメリメによく似合って、ただクールに観察するだけでなく親身に心配している感じも微笑ましくいじらしく、最後に「私のドン・ホセ」なんて言っちゃうところはまた深い! 素敵でした。
ホセの婚約者ミカエラは妃咲せあら、これも好演。
あとはやはりジプシーの一員レメンダードを演じていた真風涼帆が背が高くて目立っていたかなー。
でもメイン三人以外は歌が意外に弱くて、特にコーラスは物足りなく感じました。裏通りの歌合戦は、もっとマイクの音量上げて迫力出してもらいたかったなー。
秋の宙組の全ツの演目が『銀ちゃんの恋』なのが本当に不満なので、たとえばユウヒのホセとスミカのカルメンだったら…とか、ついつい考えてしまうのでした。
ショーは前回の本公演の縮小版。
チエちゃんにからむテルがエッチでよかった「無風」の場面はともみんに代わってやはり力不足。
ジゼルを助けるテルがこれまた素敵だった「迷宮」はトヨコになっていて、こちらは紳士的でとても素敵。アカシがやっていた完全レイプ演出がなくなったのにもほっとしました。
アフリカーナでも少しずつ役代わりあり。モモサリさんがもういないんだなあ、とあちこちでしみじみしました…
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