映画 ご(誤)鑑賞日記

映画は楽し♪ 何をどう見ようと見る人の自由だ! 愛あるご鑑賞日記です。

狼の挽歌(1970年)

2016-02-09 | 【お】



 一匹狼の殺し屋ジェフ(チャールズ・ブロンソン)が、ヴァネッサ(ジル・アイアランド)といういわくつきの悪女に騙され続け、挙句、取り巻きの男たちもろとも彼女も葬ってしまうことに、、、。

 決してイケメンじゃないのに、渋いゼ、ブロンソン   

  
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 チャールズ・ブロンソンといえば、私なんかの世代はしょっちゅうテレビで放映していた『狼よさらば』と、マンダムのCMでおなじみのオジちゃんです。子ども心に、決してオトコマエじゃぁないけれども、なんかカッコエエなー、このおっちゃん、と思って見ていたのはよく覚えています。ゼンゼン笑わないし。かといって、無表情、というわけでもなく、、、。

 大分前にBSで録画してあったのを、ようやく見ました。

 冒頭、美女とパンツ一丁のブロンソン。やっぱし、ムサイおっちゃんだよなぁ、顔だけ見てると。でも、どこかキマッてる。美女のビキニの紐解いたりしちゃって。その手つきもどこか不器用な感じだけど、悪くない。

 セリフはないまま、その美女と車に乗ると、お決まりの、なぜか誰かにつけられる、、、という展開。ここからが見もののカーチェイス。

 私は、カーチェイスといえばイーストウッドだと思っているのですが、ブロンソンのそれもなかなかカッチョ良かったです。圧巻は、車幅ギリギリの階段を無理矢理上がって行くところ。ガックンガックンなりながら、上がり切る。しかし、そんな苦労したのに、敵は結構すぐに追いついてきちゃう。うーーん、ナンダカ。

 で、やっぱり一緒に乗せていた美女は、裏切り者でござんした。いわゆる悪女ってやつですね。男たちを手玉にとって、自分は上前を見事にはねていく、ってやつです、峰不二子みたいに。、、、でもまあ、ジル・アイアランドはおキレイなんですが、あまり悪女の迫力はないですねぇ。可愛すぎです。
 
 マフィア(?)の親玉は、テリー・サヴァラスで、迫力あります。この人はやっぱし悪役が似合うなぁ。彼が演じるウェーバーに雇われていた弁護士スティーブが結局はラスボスなんですが、迫力ではテリー・サヴァラスの方が圧倒的です。でも、テリー・サヴァラスでは弁護士役はちょっと、、、ってことでしょうか。

 この弁護士スティーブ、どっかで見た顔だなぁ、、、と思いながら見ていたんですが、こないだレビューを書いた『地獄に堕ちた勇者ども』でシャーロット・ランプリング演じるエリザベートの夫ヘルベルト役を演じていた人だった! ウンベルト・オルシーニ。道理で、見た顔のはずだわ。ヘルベルトは頭の良いリベラル派の正義漢でしたが、本作では、知性派でマフィアも出し抜く悪徳弁護士、と対極にある役どころ。まあ、、、ブロンソンとサヴァラスに挟まれてちょっと影薄かったかも。この人、『ルートヴィヒ』にも出ていたんでした。知らんかった。

 ブロンソン演じるジェフは、殺し屋としての腕前は一流なんだろうけど、なんつーか、ちょっと殺し屋にしては人間臭すぎるよな~。ヴァネッサがどうしようもない女だと分かっていながら、好きなもんだから何度でも騙される。自分を殺そうとした人間を消しに行っても、そこで、ウェーバーの手下に証拠を握られ利用される。、、、超一流の殺し屋ってのは、やっぱし冷酷非道なわけで、まあ、だからジェフは、ラストでああいうことになっちゃうんですけれども、、、。

 ウェーバーが新しいビルを手に入れて、それをジェフに案内するシーンがあるんですが、そのビルが特徴的で、エレベーターが外付けというのか、ガラス張りで、大通りから丸見えなんですよ、上がったり下りたりするのが。、、、で、それを見て、このエレベーターがもしや狙撃現場になるのか? と思っていたら、ホントに終盤そうなっちゃうんだからビックリ。

 スティーブに寝返ったヴァネッサが、2人でそのエレベーターに乗ります。最上階の会議室に向かうところ。エレベーターに乗った時は意気揚々、最上階でエレベーターの扉が開いたときには死体になっている2人、、、。そう、ジェフが向かいのビルからこのエレベーターに狙いをつけて2人を射殺したんです。スティーブが最初に殺られ、残ったヴァネッサは、ガラスの壁に両手を広げてジェフの方に向かって呟きます、「一発で殺して、、、」と。もちろん、ジェフには聞こえませんが、なかなかの見せ場ではないでしょうか。

 まあ、ストーリー的にはかなりお粗末な感じはありますが、個性豊かな俳優陣のおかげで、それなりに楽しめます。





ジル・アイアランドはブロンソンの2番目の妻だそうです。




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