映画 ご(誤)鑑賞日記

映画は楽し♪ 何をどう見ようと見る人の自由だ! 愛あるご鑑賞日記です。

ルル(1980年)

2019-08-15 | 【る】

作品情報⇒https://www.institutfrancais.jp/yokohama/agenda/loulou/

 

以下、ゴーモン特集のチラシよりあらすじのコピペです。

=====ここから。

 広告業を営む夫アンドレと裕福で快適な生活を送りながらも、退屈を感じていたネリーは、ダンスパーティーでルルという魅力的なワルと出会い、肉体的に強く結ばれる。

=====ここまで。

 モーリス・ピアラ監督の自伝的な映画。ネリーをイザベル・ユペール、ルルをジェラール・ドパルデューが演じている。

 

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 ゴーモン特集、過去にもあったみたいだけど、今回ようやく行くことが出来ました。今回は、 約1か月にわたる企画上映で、作品数も多い。これは見なくっちゃ! と思ってスケジュールを見たけど、平日の最終回上映が最初の週以外は17時より早いという、、、。行けるわけねーだろ!とガックシ来たんだけど、まあ、休みの日でなるべく見たい作品を見ようと、どうにか4作品、見ることが出来ました。

 見たのは、『鱒』『不滅の物語』『顔のない眼』と本作。『鱒』は日本が舞台になっていて、畳の上を土足で歩いちゃうユペールとか、面白いところもあったけど概ね退屈だったし、『不滅の物語』はやっぱし私、オーソン・ウェルズが苦手っぽいのかイマイチ楽しめなかったので感想はパス。

 他の2作品のうち、まずは、この『ルル』から感想を。

 

◆嗚呼ドパルデュ~~~♪

 『鱒』に続いて、小悪魔を演じるユペールさま。若いのぉ、、、。現在も年齢不詳でキレイだけど、やっぱし若い頃の美しさはまた格別。美しいというか、プリチィーでキュート。

 冒頭、神経質そうな夫にネチネチ文句を言われブチ切れるユペールの演技がもの凄い! 見ている私まで叫んじゃいそうな気持ちになった。「私の人生から消えてぇ゛~~~~!!!」と絶叫するネリー。この気持ち、ものスゴくよく分かるわ~、と思って見ていた。私も大昔、戸籍上の元夫に同じことを同じテンションで言ったから。私はモノも投げたけどね。ホント、消えて欲しいとしか言いようがないのよね。

 でも、このネリー、ワケ分からん女。そこまで絶叫した夫と、その後のシーンでは腕を組んで食事に行ったりするのである。とはいえ、別に夫のこと、大して好きじゃなさそうなのよね。興味がない、という感じ。……まぁ、あの夫も魅力ないからねぇ。

 とはいえ。じゃぁ、ダンパで出会ったロクデナシのルルが魅力的かというと、私の目にはゼンゼン、、、。ドパルデュー、若い頃も醜男。作中でも「あんな男どこがイイの? 醜男だし!!」みたいなことをネリーは言われている。ただ、若い頃の彼の全身像をじっくり見たのは今回が多分初めてだと思うんだが、思ったより脚長かった。デカいけど短足、というイメージがあったんだけど、それはどうやら私の勝手な思い込みだったらしい。短足呼ばわりしてごめんね、ドパルデュー。てか、ドパルデューって、すんごいキー打ちにくいんですけど、、、。

 もう、ルルとネリーは発情期の犬みたいなんだが、笑ったのは、セックスしている真っ最中にベッドが壊れて傾いちゃったシーン。なんか、絶妙な壊れ方してた、あのベッド。慌てて、全裸で直そうとするドパルデューがまた滑稽で笑える。当然、そんな簡単に直らないから、その沈んで傾いたままのベッドで再開するんだけど。

 

◆金持ちのクソ男<<<<無職の床上手

 ま、特にストーリーがあるわけじゃなく、ルルとネリーの自堕落な、というか、行き当たりばったりの発情物語が展開されるだけで、そこにケンカや妊娠という要素が入ってはくるけど、構成面で見るとツマンナイかも知れない。

 けれど、とことんダメダメな男が、なぜかカワイイ気ままな女にとことん惚れられるヘンテコリンな成り行きを見ていると、なんじゃこりゃ、、、と思いながらも可笑しくて、飽きずに最後まで見ちゃいました。

 ネリーと夫が別居後に会うシーンで、夫が、ネリーとの復縁に期待を持って、「明日の5時に電話するよ!」と約束して別れるんだが、その明日の5時になって律儀に夫が電話すると、寝ぼけ眼で電話をとったネリーはルルと全裸で抱き合った状態でベッドの中。ネリーに素っ気なく電話を切られた夫は、なぜか側にあったサックスを吹き始める。、、、というシーンでは、会場でも笑いが起きていた。万事この調子で、はぁ??というシーンの連続。

 「金持ちのクソ男より無職の床上手の方がイイ」……とは、ネリーのセリフ。上手いこと言う。まぁ、私は、いくら床上手でもドパルデューじゃ、ちょっとなぁ、、、。

 終盤、ネリーが堕胎してから以降は、ちょっとシンミリするが、ラストも相変わらず、、、という感じだったから、当面あのままあの2人は行くんだろう。破滅は目に見えているけれど。

 ルルは、何があっても絶対働こうとしないし、腹を刺されても酒を飲み続ける“クソ野郎”なんだが、たまには掃除機をかけたりする可愛さもある。なんか、そういうところがネリーの女心をくすぐるのかね? 私には理解不能だけど。

 ドパルデューの魅力が分かるような分からんような映画でありました。

 

 

 

 

 

無職の床上手のクソ男、いかが?

 

 

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2 コメント

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ドパルル~! (すねこすり)
2019-08-21 23:39:31
たけ子さん、こんばんは!
見ましたよ~! いやもう、毎回満席でびっくりでした。やっぱりこの機会に、、、と思う人が多いんですね。
ソフト化されていない作品も多いからムリもないですが。
ユペールさまは惜しげもなく裸体を晒していて圧巻でした。
ドパルルーは、若い頃の彼を見てもやっぱり素敵と思えず。フランスではモテモテなんですかね? 映画の中だけやないの?? と思っちゃいます。亡くなった息子さんはイケメンだったけど、、、。
ところで、カープ、今年は4連覇は無理っぽいですね。今日は勝ったけど、ドーピング騒動とか、、、ああいうことがあるとチームの士気も下がるし。
ペナントはダメでも、だからこそ、今年はむしろ下克上で日本一を目指して欲しいわぁ。Gなんかスリッパでぶっ叩いて欲しいです。
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ルールルル~🎵by 由紀さおり (松たけ子)
2019-08-20 23:34:37
すねこすりさん、こんばんは!
Ooh, la la!ゴーモン特集、行かれたのですね!いいなあ~。私も行きたかった。お江戸は遠い…
私もイザベル・ユペールの「ルル」と「樽」気になってたのですよ~。なのでレビュウが嬉しい!なかなか感想が読めない系の作品なので。
ルルって男の名前だったのですね!私の人生から消えてー!!とか、金持ちよりのクソ男より床上手とか、トレビアンな台詞!でもさすがフランス映画、はあ?な内容みたいですね。ジェラドパみたいな男がモテモテという不可解な国ですもんね。私、最近はワイスピとかアベンジャーズみたいなのばっか観てるので、おフランスへの耐性は低くなってるかも💦でも観たいです!

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