平成18年に60歳を迎える。六十と縦に書くと傘に鍋蓋(亠)を載せた形である。で、「かさぶた(六十)日録」
かさぶた日録
ムサシのウンチとコヨシキリ

ムサシの散歩で最近変わったことが一つある。
散歩をすると腸の働きが活発になるのは人間だけではなくて、犬も一緒である。ムサシはいつでも先へ先へと家から遠くなる方向へ行きたがる。コースはムサシ任せではなくて、犬と人とのせめぎ合いの中で妥協して決まっていく。といっても、問題の無い限り、ムサシが行きたい方向へ行かせるようにしている。
20分ほど歩くと、急にぐいぐいリードを引いて、少し先の道端で草が刈られた土の部分に入りウンチをする。新聞紙4分の1を4つ折にして2、3枚持参しているから、しゃがむムサシの尻の下で4つ折を一つ開いて受けて待ち、終ったらくるりと巻いてビニール袋へ入れ、家へのお土産にする。これでほとんどその場を汚すことはない。
ムサシはウンチを終ると土の地面を後ろ足で激しく掻くような動作をする。気分良好で身体が自然に動くのかと思っていたが、よく考えると、野生では、自分の痕跡を消すために、土を掻いてウンチを隠す必要があったのだろう。動作に野生時代の痕跡を残しているのが不思議である。サイレンに同調して遠吠えをするのと同じことなのだろう。
ムサシのウンチの話になってしまったが、最近変わったことの話であった。
ウンチをしてしまえば、散歩の目的ははたしてしまったわけで、そのまま帰れば、往復40分から50分で散歩が終る。今までなら放っておくとさらに先へ先へと行きたがり、先へ行過ぎると帰りに草臥れて、動かなくなって困らせることが時々あった。だから帰り道に誘導して、せめぎ合いの後に帰途に付き、家まで草臥れないで戻ってくるようにしていた。
ところが最近は、ウンチをしてしまえば散歩は終わりと言わんばかりに、来た道を戻って行くようになってきた。ムサシもそれだけおとなになったというべきか。あるいは年取ったというべきか。今日も土手の途中でウンチが終ると、回れ右してとっとと家へ帰って行った。
ムサシの散歩道の大代川の土手から、沈む夕日が見えたので写真に撮った。大代川には今、葦が繁茂して河床を埋め尽くして、流れはその間を縫うように流れている。このままでは洪水の原因になるので、何年かに一回、ブルが入って河床に溜まった土を取り除いてくれる。その時まで葦原は野生の楽園で、コヨシキリが住み着いて、夕方、叩くような声で激しくさえずっていた。さえずりだすと飽くことを知らないようである。近くの山からはウグイスとホトトギスが托卵する側とされる側を知ってか知らずか、互いに競うように歌っていた。
そういえば、「はやぶさ」が明日地球に戻ってくる。
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雨の散歩を嫌うムサシ

午後、ネットで天気予報の雲の動きを見ていると、大きな雨雲帯が迫っていて、お昼のニュースでも夕方から雷をともなった大雨になるとの予報であった。これは大変と、いつもなら2時の退社を10分ほど早めて帰宅した。雨はほとんど降っていなかったが、会社の駐車場に行くまでに、大粒の雨が傘を叩き出し、篠つく雨になった。予報より早く雨が来たようだった。
金谷は掛川ほどの雨ではなかったが、帰宅して女房に聞けば、今日は予報を見ている暇がなかったから、まだムサシの散歩には行っていないという。それでは今の内に散歩に出掛けようと、準備をして大きな傘を差して、ムサシを呼んだ。何んでこんなに早く散歩に呼ぶのかと、怪訝そうな顔でこちらを見て、犬小屋から出て来ない。おやつを見せると、食べ物の誘惑には勝てないというように、のっそり小雨の中へ出て来た。
リードを付けて、さあ散歩に行くぞというが、訳判らんと言った顔で見上げる。散歩だよと道へ出ようとすると、こんなに早く、しかも雨の中を散歩になんか行かないぞ、と言わんばかりに足を踏ん張る。今日の抵抗はかなりのもので、しかも一回二回としつこかった。こんなときはリードで引っ張り上げるように思い切って引く。幾ら踏ん張っても軽量の悲しさで身体さら持って行かれて、ムサシはこちらの決意を知り、仕方なく歩き出す。歩き出したら、ムサシは嫌がっていたことも忘れていつもの散歩モードに入る。
しかし、大雨が迫っているから、こちらの方は短時間散歩のモードに切替えている。いつものコースを行こうとするムサシと、土手に出て家の周りをぐるりと一周する最短コースに誘導したい自分の間に、分かれ道でもう一度一悶着あり、そこでもこちらの意思を通す。その結果、今日はいつもの半分の時間で散歩を終えた。
ムサシも今日のスクランブル散歩を途中から心得て、臭い付けに小出しにするおしっこを、今日は一回の量をずいぶんたくさん出して、短時間散歩モードに合わせて来た。おかげで大降りになる前に帰って来れた。ただし、うんちは出るまでの距離を歩けずにパスした。
夕方、豪雨になると思ったら、雨は止んでいると女房が言いながら外出先から帰って来た。天気予報に振り回されて、ムサシも大迷惑なことであった。
* * * * * * *
お遍路本の注文が二人の読者からあり、郵送するように手配した。なお、書き込んで頂いた住所の入ったコメントは非公開に切替えた。50冊と書いたがとても捌けないかもしれない。
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ムサシの健康診断

今朝、渡辺動物病院から郵便が来て、封筒からムサシの健康診断結果が出てきた。4月に、年1回の血液検査をした結果である。「××武藏ちゃんの結果」という標題で、19項目にわたって検査結果が出ている。最後に「コメント:特に異常は認められませんでした、よかったです」と院長名で書かれていた。
人の健康診断の結果では、こんなコメントにお目にかかったことはない。それどころか、口の悪い医者なら、これでは商売上がったりだと言われかねない。
内容を覗いてみよう。個犬情報?に引っ掛かるかもしれないが、結果は「問題なし」だから問題ないだろう。
ムサシ結果 犬基準値 人間基準値(男)
(貧血の指標)
RBC(赤血球数) 825 550~850 410~530
Hb(ヘモグロビン) 18.5 12.0~18.0 14.0~18.0
Hct(ヘマトクリット) 49 37~55 40~70
(炎症や感染症指標)
WBC(白血球数) 9900 5700~16300 4000~9000
(血液凝固指標)
Plat(血小板数) 210 164~510 150~400
(フィラリア感染有無)
フィラリア抗原 (-) (-)
(炎症や感染症のほか、肝臓・腸機能の指標)
TP(総タンパク) 6.1 5.0~8.0 6.5~8.1
Alb(アルブミン) 3.4 2.8~4.0 4.1~5.1
Glob(グロブリン) 2.7 2.2~4.0
(肝臓・胆嚢・胆管の指標)
ALT(GPT) 52 15~100 5~46
ALP(アルカリフォスターゼ) 180 20~212
TBl(総ビリルビン) 0.1 0.0~0.5 0.3~1.2
(膵臓・内分泌の指標)
Tcho(総コレステロール)229 100~300 120~220
Glu(グルコース 血糖) 94 65~118 70~110
Amy(アミラーゼ) 734 399~1200 130~950
(腎臓・内分泌の指標)
BUN(尿素窒素) 12 10~28 8~20
Cre(クレアチニン) 1.1 0.5~1.5 0.7~1.3
Ca(カルシウム) 10.1 9.0~12.6 8.6~10.1
P(リン) 3.2 2.6~6.2
検査項目は人間の検査項目とそれほど大きく違っていない。特異なものはフィラリア抗原の検査ぐらいであろうか。それぞれの基準値も人間ととんでもなく違うものはない。フィラリア抗原の検査を外せば、人の検査結果だといっても、通りそうである。
女房は健康診断までしてもらって、幸せな犬だという。世の中の人間様でも年1回の健康診断をやらない人が大勢いる。健康診断をしないと、自覚症状なしに、病気に一気にやられてしまう危険性が大きい。しかし、だからと言って、ムサシが喜んでいるかどうか、あるいは感謝しているかどうかは別問題である。
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ムサシは雨を厭わない

女房は今日早く名古屋に出かけて、二日間留守番である。1日目の主たる仕事はムサシの散歩だけである。外は1日雨で、ムサシの散歩以外はテレビを付けたまま呆けたようにうつらうつらして過ごした。お遍路の原稿を提出し終えて気が抜けてしまったようである。
ムサシは躾けたわけではないが、家の屋敷内では排泄をしない習慣が付いてしまった。小は縄張りのためにあっちの草むらこっちの電柱と、少しずつ引っ掛ける。人の家の前ではさせないようにリードを引くが、散歩コースはほとんど土手や畦道だから小は勘弁してもらう。大はやや広めの草が刈られた後、例えば田んぼに農機具を入れる斜面などを好んでする。直前にリードをぐいぐい引っ張って勢い良く進み、腰を屈めて気張る。その気配にすかさず四つ切にした新聞紙で受けて包み、ビニール袋に入れて持ち帰る。ドッグフードしか食べさせていないので、糞もこじんまりしたもので扱いは楽である。散歩させる愛犬家の中にはいまだに糞を処置しない人や、小さなスコップを持っていて、すくって川の方に放り投げてすます横着者がいる。そのような人は犬を飼う資格がないと思う。
そんな訳で、朝夕2度、散歩に出ないと、じっと耐えているのが辛そうに見えるから、どうしても出ないわけには行かない。ムサシの散歩に女房はいつもお天気を気にしていて、ネットのピンポイントのお天気情報で雲の動きを見ながら、雨の止む時間をねらってムサシを散歩に連れ出している。女房はムサシが雨だと散歩を嫌うという。今までは、自分も雨の止むのを待ってムサシを連れ出すようにしていた。
ところがこのところ雨ばかりである。雨が上がるのを待っていては散歩に出れない。今日も朝から1日雨で、かまわずに朝の散歩も夕方の散歩も雨の中出掛けた。それで判ったことは、ムサシは決して雨を厭わないということであった。犬はそのために防水の毛皮を着ているわけで、濡れればぶるっと一振るいすればノープロブレム。今日は2回とも雨の中を元気良く散歩に出掛けた。
雨を厭うのは付き合う人間様の方で、風があったりするとズボンが濡れてしまう。しっかり服装を固めて出かければ大丈夫である。2度とも近回りして帰ってくるかと思えば、こちらがセーブしないと、どこまでも行ってしまいそうな、いつもと同じ勢いであった。
さて、ちゃんと糞もして持ち帰り、ご苦労さんのおやつを与え、リードを自宅用の長いものに付け替えようと近付いた途端、ブルブルっと一振るいして、こちらの方が濡れてしまった。そのタイミングで一振るいはまずいよムサシ!
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ムサシが飼主の顔を見る時

夕方の散歩を引き受けるようになって、ムサシのことが色々と判るようになってきた。
ムサシは我が家では大も小も一切することはない。散歩に出るまで我慢してしまう。だから、ムサシの昼間の小屋や、夜の寝部屋は犬の臭いがほとんどしない。そんな風にしつけが出来てしまった。それはまことにけっこうなのだが、そのために朝夕2回の散歩は欠かすことが出来ない。
小は犬特有の臭い付けのために、散歩道のあちこちで小分けにする。散歩が長くなると、終わりごろは出ないのだが、一応足を上げる。どういう基準があるのか知らないが、ムサシなりのこだわりがあり、臭いを嗅ぎ出すと動かなくなる。身体の右側を寄せたり左側を寄せたり、落ち着き無く動いて足を上げる。かと思うと途中で止めて先へ進んでしまう場合もある。多いのが草むら、電柱、歩道と車道を区切る車止め。人の家の前ではさせたくないから、少し前から道の反対側へ寄せて行く。
大は癖がわかってきた。ムサシが好むのは少し広めの草地である。田植え機などが田んぼに入る土のスロープなどで、草が生えているところは好みである。量は大型犬の比ではないから、はじめると適当な大きさに切って折りたたんだ新聞紙で受けて、丸めてビニール袋に入れて持ち帰る。ここという場所に導いて促がしたら大をしたときはやったぁと思った。
向こうから散歩の犬がやってくると、相手の犬が興奮して騒いでも、じっと我慢して通り過ぎる。通り過ぎると歩きながらこっちの顔をうかがう。女房に聞くと興奮したり吠えたりしてはいけないとしつけてきた。吠えないでお利口に出来たときはおやつをやるようにしてきた。だからそんな場合、当然おやつがもらえるものと、飼主の方を見る。知らん顔していると、リードを持つ手に跳び付いてくる。
通ることをどうしても嫌がる道がある。そちらへ回ろうとすると全身で抵抗する。どうしてだろうと思っていたが、最近少し解ってきた。その道では人家の庭に飼犬がいて、ムサシにけたたましく吠え立てたことがあった。ムサシが身体を張っても行こうとしないのはそんな理由であろうと思い、その家を迂回する道を行けばスムースに付いて来た。
あまり遠くまで行くと帰りに草臥れるのか、座り込んでしまい、首を足で掻いたりして寛いでしまう。そうなると歩かせるに一苦労しなければならないので、適当な距離を歩いたら帰り道に進むようにコントロールするようになった。
我が家にはそばにランドマークがあり、どこまで歩いても見上げればそのランドマークが見える。どのくらいまで来たのか判るとともに、帰り道の方向もわかる。そのランドマークが写真のHARADAの広告塔で、高いからどこからでも見えている。
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夕日に向い、ムサシは何思う?

お遍路から帰って、時々、ムサシの散歩に付き合うようになった。去年の夏、ムサシに右手を噛まれて以来、しばらくムサシに近付かせて貰えなかった。近付こうとすると女房が間に割って入る。そんな風だから、女房のいない時にそばに寄ろうとすると、ムサシも警戒して緊張の様子であるのが判る。さらに寄ろうものなら、歯をむき出して吠えそうになるから、こちらから離れるようにしていた。ただ最近は女房が一緒にいると安心するのか、飛びついて顔を舐めることもするようになった。
久し振りにムサシと散歩をするという日、ムサシを意のままにするために犬用お菓子をポケットに入れ、糞を受ける新聞紙とそれを入れるビニール袋を持って出かけた。リードは女房が心配して付けてから持たせて寄越した。
女房いわく、嫌がるのを無理に引っ張ると首輪が抜ける。リードがないと、ムサシはたちまち車に轢かれるから十分注意して。動かなくなったら車で迎えに行くから電話をして。などと日頃の過保護ぶりが判ろうというものである。今まで2度ほど犬好きの人に噛み付いている。好きで近寄っても突然豹変するから誰にも近づけないで。特に子供は手を出すと危ないから。散歩している他の犬にも近づけないで。どんだけ凶暴な犬だというのか。ムサシも馬鹿ではないから、噛み付き行動に出るには、ムサシなりの理由がある。そうは思っても、トラブルは無いに越したことはないから、女房の注意は忠実に守る。
女房が留守をして、この二日ばかり、朝夕二度のムサシの散歩を引き受けた。リードを大人しく付けさせるかと女房は心配したが、問題なくつけることが出来た。散歩の相手は違うけれどもリードを持って来た人が散歩に連れて行ってくれる人だとは理解しているから、ムサシの方から寄ってくる。そんな風で、朝夕30分から50分位の散歩を順調に行っている。
写真は今日午後4時ごろの大代川土手で撮った。日がすでに西原へ沈もうとしている。ムサシは日に向かって何を考えているのだろう。そんな写真になった。
ブログをはじめたとき、3歳であったムサシも、今年は7歳になっている。人間で言えば中年のオヤジである。今、夕日に向かって何を思っているのだろうか。
人生、いや犬生もすでに半ばで、もう若い頃のような元気はない。子を成すことは無かったが、今や人間の世界でもそんなオスは珍しくない。くびきの多い犬生だったが、人間だってリードが見えないだけで同じことだ。まあ、自分は飼主に恵まれている方であろう。餌が決まった量しかもらえないのは、ダイエットに気遣ってくれているらしい。おかげで食い意地だけははっている。不満はあっても、今さら野良になって生きていく自信はない。ここは一つこの家族の一角に入り込んで、天寿を全うするしかあるまい。
そんなことを考えているのだろうか。
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ムサシに異変が、その2

午前中、息子、上の娘と4人で女房の実家のお墓参りに行く。お墓は山中にある観勝寺である。風も無く穏やかな快晴で、千葉山の肩に真っ白な富士山が顔を見せていた。お参りが終ったところに下の娘一家が来て待っていると女房の携帯に連絡が入った。下の娘の夫君は夕方、島田に忘年会に行くのだという。
その夫君を送って行ってから、姉妹で作り始めたのが写真のりんごケーキである。ケーキの中にさいの目にしたりんごが入っている。そこにイチゴジャム、黒ミツをかけ、バニラアイスを添えて出来上がり、シナモンの香りがアクセントになっている。夕食後、皆んなで頂いた。娘たちはプロ並の出来だと自讃する。姿と味は申し分ないが、年寄りには少し硬いと評した。プロならもう少しふんわり焼きたい。
* * * * * * *
昨夕のことである。散歩から戻って裏の寝所に入れたムサシが小さく何度か吠えた。炊事に取掛かっていた女房がどうしたと声を掛けるが、そのうち静かになった。息子が餌をやろうと持ち込んだところ、ぐったりして餌に反応して来ない。ムサシが変だと騒ぎになった。見に行くと、吐いたらしい。女房は吐いたものをティッシュに取っていた。
暮の日曜日の夕刻だったが、動物病院に電話をすると当直がいた。息子が運転をして女房が連れて行くことで話が決まり、ムサシを見ると、起き上がって人間どもの騒ぎをうかがう様子であった。あれっ、元気が出たじゃん。復活したなら病院に行くことも無いかという話も出たが、準備したから行っておけばという息子の言葉に、連れて行くことになった。車の大好きなムサシは喜んで乗込んだという。
さて、病院から帰って来ての結果は、吐いた中には細かい砂利と、散歩中にくれたおやつが入っているだけで、悪いものは無さそうであった。いつもは観念して診察を受けるのだが、今日は女医さんでウーウーと唸って威嚇する風が見えた。女医さんは吐き止めの注射を打ちましょうかと勧めたが、元気そうなので断わった。女医さんも必要ないでしょうねとやや残念そうに同意した。
動物病院は保険が利かないから、医療費が馬鹿にならない。そのことが女房の頭を過ぎったのであろう。診察料を1050円払って帰って来た。昨年の11月14日に同じ「ムサシに異変が」という題名で書き込んでいた。だから今回は「その2」とした。前回は蜂に刺されたのではないかということだったが、原因がはっきりしたわけではなかった。診察料も12400円も掛かったと書いている。
というわけで、お騒がせムサシは、昨夕1回吐いただけで、今日も元気にしている。
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ムサシの苦手なもの

久しぶりにムサシネタである。愛犬ムサシの苦手なものが色々判ってきた。ハチ、カラス、ムカデ、ヘビ。
女房は嫌がるが、ムサシはエサ意外にセミなども食べるらしい。(セミは食べないと女房からクレーム)弱ったセミを追っかけるのを見たことがある。ジバチやアシナガバチも庭のゲージの周りを飛び回る。それに興味を持って、あるときパクリとやってしまった。その騒動の話(「ムサシに異変が」)は前に書いた。
カラスが電柱や屋根に留まると、ムサシが吠える。(女房より吠えるのは敷地内に入った時だけと訂正)吠えても飛んで来れないことをカラスは知っていて、バカにするようにカアカアと鳴く。そんなやり取りをときどき見る。そのカラスが裏の畑のスイカを五つ、もう収穫間近のものをつついて食べてしまった。おかげで我が家で収穫できたのは小さなものが一個だけであった。ムサシを見張りにつけても、カラスには効かなかったのだろうなぁ。
ムカデは我が家に年に1、2回出没して驚かされる。先日も2階で女房の騒ぐ声が聞こえた。トイレでポトリとムカデが落ちてきた。騒いでいるうちにスリッパの中に隠れた。女房はムカデの駆除に掃除機を使う。子供に掃除機を持ってくるように呼んでいる。やがて騒ぎが収まった。掃除機の中のムカデこそいい迷惑で、埃まみれになっていつまでも難儀しているのであろう。
ムサシが夜間を過ごす裏の小屋に、そのムカデが出たらしい。朝、妙に元気が無くて、好きな散歩にも出たがらない。2階のトイレにムカデが出たばかりだった女房はピンと来た。ムカデに刺されたに違いない。さっそく獣医に連れて行った。夕方の散歩に何とか行ってきて、裏の小屋に入れようとすると、足を踏ん張って小屋に入ろうとしない。女房はムカデの出現をいよいよ確信した。二日ほどでムサシも復活して、怖さも忘れたようで、今では平気で裏の小屋に行く。(「裏の小屋」ではなく「裏の部屋」だと女房はいう。毎日掃除しているから部屋だという。)
暑い日中、女房は庭で鎌首をもたげてムサシのゲージへ接近していくヘビ(身体の模様からしてマムシだったと女房は主張する)を見た。ムサシが危ないと、脅かして追い立てるが、ゲージの中に入って行く。そして犬小屋の下へ潜り込んだ。ムサシはどこへ行ったのかと探すと、ゲージの中の犬小屋の外、葦簾(よしず)の陰で固まっていた。ヘビがよほど怖かったのであろう、呼ぶと飛んで出てきて、長いロープいっぱいまで犬小屋から離れ、庭の隅へ逃げた。それからしばらく、ムサシはゲージに入るのを嫌うようになった。もっぱら縁側前の犬走りで昼間過ごすようになった。そこは真夏の直射日光が当る。可哀想だと女房は葦簾を掛けてやる。日ながそこからムサシは出てこない。しかしそれも2日間だけで、3日目には小屋でくつろぐのを見た。怖さを忘れるのも早い。
ムサシの苦手なものは、一番ながく共に時間を過ごす女房の苦手なものと一致している。愛犬は飼主に似るというが、つまりはそういうことなのだろう。
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ムサシのドクターストップ?

ムサシと夕刊配達のおばさんのことを書こうと思って、待てよと過去の書込みを調べて見た。やはり、過去に同じテーマで書込んで、書いたことを忘れていた。800回を越えると記憶もあやふやになる。危ういところで同じ書込みを繰り返すところであった。くわばらくわばら。
話は「ムサシと新聞配達」の続きである。
一度は配達の女性に、女房が、ムサシはドクターストップで食事制限されているからおやつをやらないで、と頼んだ。しばらくは止んでいて、いいかなと思っていた。当時、外で新聞配達の女性が吠えるムサシに話しているのが聞こえたものだ。ムサシ、お医者さんに止められているから、おやつやれないんだよ。はやく良くなろうね。
犬好きなだけで、悪い女性ではない。あれから何ヶ月か経って、どうも再び餌をもらっているらしいと女房がいう。そしてある日、女房がたまたま陰で見ていると、その日は何を考えたのか、ジャーキーを20数個もくれたという。食べ物はすべて食べるのが犬の本性である。自然界では次に餌にありつけるのが何時になるか分からないからだ。しかしムサシの身体は受け付けず、散歩から帰ってみんな吐いてしまった。散歩の間中、気持悪そうにしていたムサシは吐いてけろっとしたという。
その後、女房は夕刊配達が来る前に散歩に行って来て、裏の小屋に入れてしまうようにしようと頑張るが、そんなに長続きはしなかった。再び、かの女性にドクターストップの話をした。
ところが先日、かの女性がムサシを前に手にジャーキーを持って振りながら、もう良くなったか、ムサシ、お医者さんから許しが出たか、と声高に聞いている。女房はあわてて外へ出て、お医者さんからは決められたドッグフード以外はやってはいけないと禁じられているから悪いねえ。再度、ドクターストップを口実に、かの女性の餌やりを禁じた。
そういえばムサシは毛並みが白いねえ、どこか悪いせいかねえ。女房は今は冬毛で白いのだとは言わずに同調しておいた。かの女性、おやつはわざわざ買って持ってきているわけで、悪気が無いだけに始末が悪い。いいかげんに察してほしい。
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不機嫌ムサシとご機嫌ムサシ

毎日帰ると庭のゲージの中に「ムサシ!」と呼びながら近寄り挨拶をする。大半は近付くと眼をすえて歯をむき、さらに近付くと激しく吠え立てる。さらに近付くとそばにある空気の抜けたドッジボールを咥えて振り回すことで怒りのデモストレーションをする。それでも離れないと、吠えるのに疲れてしまったとでもいうように吠えることを止めて、身体をぶるぶると震わせ、水を飲みに行き、出来るだけ離れた場所に伏せをする。こちらを無視する風を装うが、神経を集中させているのは見え見えで、こちらが少しでも動くと反応する。飼い主を何と心得ているのであろうか。ゲージの中は自分の領分だと思っていることは確かだ。
出張に何日か行って戻ってくるときは反応が違う。そばに寄ると柵に跳び付いて喜びを露わにする。この違いは何なのだろう。しばらく姿を見ないことがムサシにとってどう映っているのだろう。良くわからない。
最近は、ゲージの外の芝生に、長いリードに繋がれて出してもらっていることが多い。その時も声を掛けながら近付くと、唸って歯を見せ吠える。知らん顔して芝生に入り、眼を合わせないで石のベンチに座って本を見ていると、少しずつ近付いてきて、やがて跳び付いて顎をペロペロと舐める。舌べらが意外と硬い。それもひとしきりやると満足して、足元に座りリラックスの様子である。
ムサシのその時々の反応が違うのは、一見気まぐれに見える。しかし、ムサシの頭の中は至極単純で、おそらくは支配しているのは恐怖感だけなのだろう。最近見たコマーシャルで吠える犬の気持を人間が人間の言葉で表現するというものがあった。犬にとってすべてのことが恐怖の対象である。変な音がする、異様な影が近付くなど、身の回りに起こることにすべて吠えて反応するのは、その恐怖感の表現である。それを見事にあらわしたコマーシャルであった。
女房はムサシを怖がらせるから吠えるのだという。まあ、当っていないことはない。
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