カシメルマンはBARにおるんちゃうか

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「空中要塞ギガント《Sect1》」

2023年05月19日 | 製作日記 空中要塞ギガント

立て続けに宮崎メカ系のプラモいきます。
次は空中要塞ギガント。「未来少年コナン(1978)」に登場する、
云わば“ラスボス”のようなメカであります。 キットはアオシマ製。
実は番組放映当時、「未来少年~」というSFをイメージさせる番組名から
自分も期待に胸を膨らませて鑑賞し始めたんですが、人類滅亡後のほぼ自然に
還った地球環境下で、一人の少年が素朴な冒険をする回がただ続くだけだった
ので「あんまりSFっぽくないなあ」と思って途中で観なくなってしまったのでした。
しかし後の方のエピソードになるにつれ超技術っぽいメカが多々登場しだし、
遂にはこのギガントのような凄いセンスのメカが出てきた事を知ったのは
番組放映が終わって何年も経ってからでした。つまり早とちりで悔しい思いをした。
まぁ、あとから再放送で楽しめたんですけど…。

それはそれは巨大な、バケモノみたいな航空機の翼の上で、コナンとその仲間達が
乗組員側、つまりレプカ局長らと大砲で撃ち合うシーンは何回観ても笑える程楽しい。
機体のあちこちに旋回砲座や銃座があるので一機の航空機の中で戦争状態になる。
エピソード的にも面白いのと、奇想天外なこの装甲で固めた“空中要塞”は当時から
宮崎メカの中でもトップクラスの人気を誇った筈です。

↓機体の胴体前部分。
キット発売当時、ガレージキットや食玩等は既に発売されていて、
どうしてもソレの形と見比べてしまう。するとこのコックピット、というか
ブリッジの上の瘤状部分がやや出っ張り過ぎているイメージに思えた。
しかし実際の本編画像を見返すとまあ大体こんな形の画が殆どでしたが。
でも中にはもっとなだらかな形をしている場面もあることから
今回の改造ポイントの課題にすることに。

↓この破線(矢印)のカーブをもう少しなだらかにしたい。
フツー考えるのはパテで裏打ちして削るんだけど、それだとなんというか
露出したパテ部分と元の樹脂部分との境が楕円状になり、丸窓を再加工する際に
硬度が違ってるせいで変に失敗しそうな気がした。

↓…で、思いついたのがこの瘤の前部分を一旦切り離し、間の窓一個分を削って
位置を後退させ、その前面部にパテを盛る戦法を取った。
こうすれば、パテと樹脂の境が縦の線になり、丸窓に掛かる部分が少なくて済む。
なんかややこしい事言ってるみたいだけど要は構造的にスッキリするのだ。

↓変なトコにスキマが出来たのでプラ板を突っ込んでおいた。
で、下の矢印部は脱出艇(交通艇)が嵌る部分。これが見ての通り本編のイメージと全く違う。
別パーツにあるけど凄く幅が広くて前後が短い脱出艇になってるのだ。
でもまァこれは番組本編に罪がある。ギガントが飛び立った時は
機首はこんな丸くドンヨリした形だったのに、脱出艇登場のシーンになると
急にシャープな形に変わり、ソレまで全く無かった脱出艇のディテールが現れるのだ。
場面の都合で形が好き勝手に変わる為、こんな無理なカッコになったんだと思う。
ここは割り切って、脱出艇がある前提での形に変えておく事にする。

↓パテはこういう盛り方。
脱出艇部はやはりもう少し尖った感じになるかなー。

↓ある程度溶きパテで形を整えた後、新しく丸窓を加工。
先ほど窓一個分を詰めたので前側に1列分増やした形にした。
脱出艇周辺は機首の上に一旦段で小さくなった部分があり、
ソレの先部分が脱出艇本体になるイメージだ。

↓脱出艇との境にスジ彫りを入れ、脱出艇の丸窓を2個つける。
これは出っ張りなので伸ばしランナーのブツギリで誤魔化す。
細かいけど脱出艇の左右には小さい筋状の出っ張りがあり、
それがギガント本体側まで続いている。
ついでにブリッジ前の砲座4箇所もお助けリベットに替え、形を強調。
更にブリッジ横には小さい楕円バルジがあるようなので追加。

↓これも本編のシーンによってあったり無かったりだけど、
ここにもこんな出っ張りを見かけたし(矢印部)。

↓…どうでしょね、自分の頭のイメージではこんなカッコがベストだと思うんですが。
ブリッジ前面部でキットオリジナルより10度くらいは角度を寝かした感じかな。


コメント
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