カシメルマンはBARにおるんちゃうか

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「MIG-25《пятнадцатьピトゥナーッツァッチ(15)》」

2020年09月02日 | 製作日記 MIG-25
↓ここで更に今回どうしても自分がやりたかった表現を施す。
某模型雑誌上で「XB-70」の作例があり、少し変わった機体の塗装剥げを再現していました。
説明ではマッハ3に迫る速度を出したりすると、熱と収縮による外装塗料の
傷みに悩まされていたということで、その剥がれ方のリアルさに感心したのでした。
「これをミグ25にもやってみたい。アメリカの塗料でそんななら、
多分ソビエトの塗料でもそうなるだろう」
その“剥がれ方”というのは外装パネルの内部骨格に固定されている部分以外が
著しく剥げてるというもの。つまりこれは内部の竜骨、というか骨組みに溶接やリベットで
留まっている部分は殆ど傷まず、それ以外の部分に収縮やビビりが生じることで
剥げる部分と剥げない部分があからさまに分かれる、という事だと思う。
…やりかたとしてはミグ25の内部構造図を参考に内部の骨組みが通っている辺りに
鉛筆線を入れ、その線に載らないように少々大げさなチッピングを筆塗りし、
後で鉛筆線を消しゴムで消すという方法。
尚、剥げた部分の色はシルバーと黒鉄色の調合。

↓機体上面もこのような。
こういうのは左右でバランスを悪くした方が返って自然に見えたりする。

↓垂直尾翼に至ってもこんな感じに。
あんまりボロボロっぽくなるのもあんまりなので全体にはやらず、
翼の付け根とか一番荷重がかかりそうな辺りを中心にやってみた。

↓下から見たところ。
ここはランディングギア周囲と主翼付け根辺りかな。
いずれも内部の骨組みを避けた位置が剥げているのがキモ。

↓遂に折れ易い部品も接着(矢印)。

↓最後にデコパージュを作ります。例によってネームプレートはPCで作成。
木製飾り台にはニスを塗っておいて、プリント紙から切り取ったネーム部分を
両面テープで貼り付け、上を塩ビ板で保護。これは「ドメラーズⅢ」と同じ方法。

↓真鍮線で固定して完成。お付き合いお疲れ様です(^0^)/。



↓矢印部は自作の突起形状。“P”型にはあって
“RBT”型にはないのでこのキットには付いていなかったのだ。
…で塗装剥げはやはりこの程度で控えめにしとく。
一応、《現役でXB-70やSR-71を撃墜する任務にあり、
マッハ3を出した事があるので塗装がやや傷んでいる》
とかいう架空設定にしとこかな。

↓製作中ずっと思ってたんだけど、ハセガワの機首と交換するときに
調整代に2~3mm長めに切っておいたのが、結局そのまま残ってて
長いままなのだ(笑)。スケール的に全長が2~3mm長いけど、
カッコよくて気に入っているしもう修正しないことにした。
ラダー類は折角別パーツだったので全部いくらか曲がった状態にした。
これも一体成形じゃない旨の主張になるのな(^^)。

↓飛行状態のクセにキャノピーが開いてる。
なのでインパネとかも鑑賞可能。…ってかどうせパイロットもいないしな。

↓エンジンノズル部もキット内容よりやや細かめ。
エッチングパーツを使った程には及ばないけど。


今回はロシアのウォッカで作ったカクテルをいただいてます。

またべレンコ中尉の亡命事件のハナシに戻るけど、
当時のソビエトの戦闘機パイロットってアメリカや日本のように
超エリートで待遇のいい人、というイメージではなかったらしい。
勿論こんな物凄いヒコーキ操縦出来るんだから凄腕ではあるんだけど、
“安い給料でやらされてる”って感じだったみたいだ。
函館に来たとき、親子丼をもらって食べたらしいんだけど、
本人曰く「こんなに美味しいものを食べたのは生まれて初めてだ」と言ってたそうだ。
なんかかわいそうだなー。社会主義国ってそんな実態なのか。

べレンコ中尉が乗ってきた機体はC-5輸送機でアメリカへ持っていっていろいろ調べた。
機体の形はなるほどよく考えられていて、後にアメリカの戦闘機開発の役に
たったりしたらしいけど、コンピューターみたいな高度な電子機器は全く無くて、
プリント基板等ではなく真空管とか使ってたんだと。

しかしエンジンだけはドギモを抜くようなのが搭載されてて、
アメリカの技師曰く「まるで宇宙ロケットのようなエンジン」とか。
出力は鬼のようにバカでかいものの、恐ろしく燃費が悪い。
べレンコ中尉は燃料の量的に千歳空港を目指していたんだけど
迷って函館まで行ってしまい、着陸した時点での燃料の残りは30秒分だったらしい(**;。
アブネー。
コメント
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