日本テレビが4月からスタート予定だったドラマの制作中止を発表しました。小学館が発行する西炯子のマンガ『たーたん』を原作としたドラマを放送予定でしたがお蔵入りにするそうです。これは『セクシー田中さん』問題を受けてということになります。同じ日本テレビと小学館でタッグを組み、同じプロデューサー、脚本家で制作すると言うことだったので、中止にする判断は仕方ないというか賢明でしょう。視聴者からもスポンサーからもクレームがくる可能性が高いですから。
問題は放送開始まで2カ月を切ったこの時期に中止決定して、空いた穴をどうするかということです。いくら何でもこのタイミングで全くゼロから新しいドラマは作れないでしょう。普通に考えればバラエティ番組かドラマの再放送でしばらくお茶を濁すかしながら1クールを乗り切るのかなと思いますが、日本テレビは中止したドラマのスタッフとキャストで別の企画のドラマを立ち上げて放送するという意向のようです。これが本当だとしたらかなりの蛮勇です。
企画自体はもしかしたらすでにストックがあるのかも知れませんし、オリジナル脚本ではなく原作も当てがあって許諾をすでに取ってあるものかもと思います。たださすがに既存のスタッフやキャストをそこに強引にはめ込むのは無理くりです。日本テレビがそこまで強行突破するつもりなら、これはある意味で見もののドラマになりそうです。どんなドラマに仕上がるのか、さすがに綻びが生じるでしょうし、その無理や無茶も含めて見てみようかなと思ってしまいます。
本来は日本テレビと小学館には『セクシー田中さん』の問題について、きちんと原因を調査して、再発防止のための対策をまとめた会見を開いて欲しいですし、それが終わってからじゃないと、同じスタッフでドラマを作るべきではないのではないかと思います。それをすっ飛ばして急ごしらえのドラマを作るというのでは、まともに見てもらえないのは仕方ないでしょう。割を食うのは主演に予定されているというムロツヨシら出演者ですが、本人たちは本当に納得しているんでしょうか。納得していなくても断るわけにはいかないのかな。