昭和生まれの老翁の面白話。第24話 「丸坊主になった男」
大谷翔平の通訳水原一平が違法賭博で解雇の報道に衝撃を受けました。以下は私が見た最悪のギャンブラーの話です。
高校卒業まで市営住宅に住んでいたことがあります。東と西に玄関がある2軒がくっついた木造平屋でした。3DKで勝手口もあり、20坪ほどの庭もついていました。今は5階建ての鉄筋のマンショウン風になっています。父が向かいに住む男を見て「あいつまた、競輪で大負けしよったな」と言いました。「なんでと聞くと」父は「ヤツは大負けすると後悔のため丸坊主になりやがるから直ぐわかる」と言いました。彼は理髪師で、床屋に勤めていました。腕前は上々だったそうです。しかし、ギャンブル依存症で生活は散々たるものでした。貸してはいけない玄関口の一間を又貸ししていました。姉妹の子供がいました。2人とも可愛く賢い子で、姉はよく妹の面倒をみていました。ある日、その姉妹が大泣きしながら父親にしがみついているのを見ました。なんとその父親は子供たちの布団を博打のために質屋にもっていこうとしていたのです。昔は男の3大悪は女、酒、博打に狂うことですが、今は女も変わらないようですが、この親父は完全に競輪に狂っていました。その姉妹をかわいそうに思いました。ギャンブルは一時的に大金を手にすることがあっても次には手にした金以上の負けをするものです。ギャンブルで大金持ちになったヤツの話を聞いたことがありません。ギャンブラーは勝った時の話しかしません。姉妹の父親、馬鹿な男の典型を見ました。実は小生も若いころパチンコに凝りましたが45歳の時にタバコとパチンコはきっぱりやめました。今はパチンコのやり方がわかりません。
今週の一花 ヒナソウ「トキワナズナ」 ヒナソウ「トキワナズナ」