書籍之海 漂流記

看板に掲げているのは「書籍」だけですが、実際は人間の精神の営みすべての海を航海しています。

『「正義、正義を」 中国 2009年7月、新疆ウイグル自治区での抗議行動』

2012年07月09日 | 現代史
 (http://www.amnesty.or.jp/library/pdf/mydownloads/JUSTICE_JUSTICE_ASA170272010.pdf

 状況が状況だから仕方がないのだが、証言者の名が仮名になっているのは、厳しく言えば証拠にならないということである。
 しかしくり返すがそれは仕方ないとして、中国政府に「国際法」や「国際基準」を盾に状況の改善を迫る(アムネスティの言葉では「勧告」する)のは、効果としてどうなのだろう。理念としてはわかる。しかし中国には中国の国情(に合わせた)法や基準があると返されれば。それまでではないか。対話もそこで行き詰まってしまう。それが中国の国情にいかに不利益あるいは損害を与えるかを具体的に指摘して説得するほうがよいのではなかろうか。

(翻訳・監修アムネスティ・インターナショナル日本中国チーム アムネスティ・インターナショナル 2010年)