山岡士郎と海原雄山の両メニュー対決開始の巻。雄山が「至高のメニュー」を始めた意図がよく分かる。おのれに反撥し頻りに挑んでくる士郎に正面から応じ鍛えるためだった。しかしそれは慈父の愛というような暖かいものではなく、「倒せるものなら倒してみろ」、そうしたら一人前の男として認めてやるという厳しいものである。そういう点では103巻の、今後は「虫けら同然」から「少し対等」に扱うだけ、という雄山の科白はまっすぐに筋が通っている。後付の設定や説明は要らず、この巻から得られる情報からのみで、それは明らかだ。
(小学館 1988年7月初版第1刷 2005年9月第36刷)
(小学館 1988年7月初版第1刷 2005年9月第36刷)