goo blog サービス終了のお知らせ 

書籍之海 漂流記

看板に掲げているのは「書籍」だけですが、実際は人間の精神の営みすべての海を航海しています。

藤原利一郎 『東南アジア史の研究』

2012年09月12日 | 東洋史
 「東南アジア史」と銘打ってあるが、そのほとんどは王朝時代ベトナム史(基本的に黎朝以後)である。こんな面白いものはない。その理由のひとつに、重要な来源となっている『大越史記全書』をまがりなりにも通読しているので、そこからの引用がなんとなく分かりやすい気がすることもある。原史料に一通り目を通しているかいないかでこれほど違うものか。

(法蔵館 1986年3月)