書籍之海 漂流記

看板に掲げているのは「書籍」だけですが、実際は人間の精神の営みすべての海を航海しています。

田中淡 『田中淡著作集』 1 「中国建築の特色」

2018年06月07日 | 地域研究
 出版社による紹介

 索引があればもっと素晴らしいであろう。今後もしまた中国建築関連の仕事が来たら続刊を含めて故人の作業を座右に置いてかからねばなるまい。それを楽しみとする。

(中央公論美術出版 2018年3月)

ひさしぶりに見なおしてみた『ジブリ実験劇場 On Your Mark』。・・・

2018年06月07日 | その他
 ひさしぶりに見なおしてみた『ジブリ実験劇場 On Your Mark』。宮崎監督はその後あの二人は日常に戻って生きていると仰ったと聞くが、私は三人とも死んでいると思っている(おそらくは地上に出る前に)。ただ羽の生えたあの子が二人の幻想だったのなら、そもそも何も起こらなかったのだから誰も死んでいない。『グロリア』(1980年)ではグロリアは確実に、ひょっとしたら子供も、死んでいるが、こちらはわからない。

水野精一 『雲崗石窟とその時代』

2018年06月07日 | 東洋史
 いわゆる中国中世(近世と古代の間)の文言文の時代的変遷(同一“文体”もしくは“ジャンル”内でも、ラテン語がそうであるように変遷がある)のを確かめようと思って、晋の『三国志』から唐の『晋書』まで、この時代を取り扱う二十四史を成立時期順に通読してみたことがあり、そのさいに石刻(仏教漢文)もわりあい読んだ。そのおりのことだが、この概説書を学生のときに一回、その過程で数回、そしていままた一回読むことになったけれど、注はないが腑に落ちる処が多い。注はないが(引用も殆どない)、巻末に本書の骨格をなす主な柱(論点)ごとに分類し本文読解に関係する観点からの解題を付した参考文献リストが上げられているので、読み始めるにあたって安心できるということもある。

(冨山房 1939年10月)

書棚の向こう側から1999年5月31日―6月6日号の『亜洲週刊』が出てきた。・・・

2018年06月07日 | 現代史
 蔵書を整理した書棚の向こう側から1999年5月31日―6月6日号の『亜洲週刊』が出てきた。「六四悲劇十年祭 平反不平反? 政治気候変幻」(原文繁体字)という大文字が表紙に躍っている。今昔の感ありとも言えるし、昔も今もという感想も持とうと思えば持てる。