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書籍之海 漂流記

看板に掲げているのは「書籍」だけですが、実際は人間の精神の営みすべての海を航海しています。

ロイ・メドヴェージェフ著 佐々木洋監訳/名越陽子訳 『歴史の審判に向けて』 上

2017年10月22日 | 現代史
 出版社による新刊紹介

 本書は〔略〕石堂清倫氏が翻訳した『共産主義とは何か』(三一書房、一九七三年)の増補改訂版である。ソルジェニーツィン文学が『収容所群島』で描いたスターリンのソ連を、歴史学および哲学の立場から描いた戦慄と驚愕のドキュメントが織りなす壮大なスターリンとスターリン主義の研究。 (「内容説明」)

 石堂訳を出版されてから10年ほどあとで読んだ。ソ連がアフガニスタンへ侵攻し、『収容所群島』が木村浩氏による日本語訳で出てまだあまり時間もたっていないころで、その中でスターリンのみならずレーニンまで批判したというので、「これでソルジェニーツィンも化けの皮が剥がれた」と、当時我が国のソ連研究者の某が冷笑していた頃だ。

(現代思潮新社 2017年10月)

我が国の、漢語あるいは漢字に引きずられた日本語と漢語的世界観で編む類書は・・・

2017年10月22日 | 思考の断片
 我が国の、漢語あるいは漢字に引きずられた日本語と漢語的世界観で編む類書は、伝統中国における類書の分類を基本そのままにつかう一方で(下部分類で修正や追加はあるものの)、和名を掲げ和文(漢語を使おうとおそらく書き手の意識においては)で編まれた類書類では分類が「い、ろ、は」(それぞれ下部分類は漢語類書のそれになるとはいえ)となるのは何故か、誰か研究された先達はおられるのだろうか。

志筑忠雄(中野柳圃)のオランダ語文法理解と記述法には・・・

2017年10月22日 | 地域研究
 志筑忠雄(中野柳圃)のオランダ語文法理解と記述法には、本居宣長の日本語研究からの影響があるそうな。杉本つとむ『江戸時代蘭語学の成立とその展開』第1部「長崎通詞による蘭語の学習とその研究」(早稲田大学出版部 1976年3月)、第2編第1節「中野柳圃とその蘭語研究」、とくに第1章。その宣長の日本語研究は荻生徂徠の漢語学習・研究法に影響されたものである。徂徠からの直接的なそれも、中野の著作中明示的に証拠が見いだされる由。