三枝博音編『日本哲学思想全書』第11巻「藝術 歌論篇」所収。
有名な「紅旗征戎吾が事に非ず(紅旗征戎非吾事)」の句が若い頃の行蔵を弁護するために後から書き足されたものだという指摘を聞いて、卑劣な奴だと余り好きではなかったが(注)、「本歌取りは、あまり多用するものではない。一首にせいぜい二語、上と下に各一つまでにせよ」とか、歌のよしあしとはその歌自身の出来不出来のことである、作者の権威に目を眩まされるな、名のある歌詠みでも出来の悪い作もあるという教えを見て、これも一廉の人物であると見直した。
注。「ウェキペディア」で「藤原定家」を閲してみると、このエピソードについての言及がない。私の記憶違いだったのだろうか。
(平凡社 1956年4月初版第1刷 1980年7月第2版第1刷)
有名な「紅旗征戎吾が事に非ず(紅旗征戎非吾事)」の句が若い頃の行蔵を弁護するために後から書き足されたものだという指摘を聞いて、卑劣な奴だと余り好きではなかったが(注)、「本歌取りは、あまり多用するものではない。一首にせいぜい二語、上と下に各一つまでにせよ」とか、歌のよしあしとはその歌自身の出来不出来のことである、作者の権威に目を眩まされるな、名のある歌詠みでも出来の悪い作もあるという教えを見て、これも一廉の人物であると見直した。
注。「ウェキペディア」で「藤原定家」を閲してみると、このエピソードについての言及がない。私の記憶違いだったのだろうか。
(平凡社 1956年4月初版第1刷 1980年7月第2版第1刷)