『歌謡曲の時代』

2009-09-26 15:42:33 | 本の話
FMでリトル・エバの『ロコモーション』が流れていました。

懐かしいですね。
色んな人がカバーして最近もヒットしていますが
やはりリトル・エバが良いですね。
流れたのはCDでなくレコードでした。

EVERYBODY'S DOIN' THE BRANDNEW DANCE NOW
カモン ベビー ドゥ ザ ロコモーション

ロコモーションというダンスは(ええか?)ですが
歌声は素晴らしい。

でもこの歌詞を見ると、歌詞なんか実はどうでもいいか
と思いますよね。


阿久悠著『歌謡曲の時代』新潮文庫、です。

もしかすると最後の大物作詞家かなあ。
近年は作詞家の影が昔より薄いですからね。

特に彼はヒット曲が多い。
あれも、これも・・・

好きな歌詞も多いですね。

『舟歌』『青春時代』『街の灯り』『北の宿から』
『津軽海峡・冬景色』『時代おくれ』『熱き心に』
『時の過ぎゆくままに』『また逢う日まで』
『おもいで岬』『林檎殺人事件』『ジョニイへの伝言』
『もしもピアノが弾けたなら』『勝手にしやがれ』
・・まだまだあります。

(熱いハート)を持ち続けようよ、つねにそう言われ
ていたと思います。

現在の教育界にも訴えるハズですが、残念ながら
今の若い先生は上記の歌の数々をご存じない・・・


特殊な技術が必要な世界でしょう。
音に厳しいセンスがないといけません。
その上で一番二番と話を進めてゆくのです。
並大抵の腕で出来ることではありません。

その上、時代を半歩先に行く感受性と
もちろんたっぷりの詩心。

一般人に届く平易な表現で勝負するのは大変です。

ん~、悪口もいえますよ。
発想は○○じゃないかとよく分るものがあります。

『青春時代』ってポール・ニザンじゃん,、とか。
ご自身でも映画その他発想の元などを書いておられ
ます。


短いエッセーを99ほど揃えた本です。

一つ一つ濃密で文章が上手い。

ただ、千葉のピーナツを旨いうまいと食べ続けると
飽きるように、気持ちが篭った短い文を続けすぎると
おなかが一杯になりますね。