一方向の情報

2009-09-12 11:05:13 | 塾あれこれ
五十肩の通院が続きます。
ふだんサボっているので仕方ないですか。
まだ就寝時に左を下にできません。


通院先の院長は独特の治療法をお持ちです。
全く痛くない治療で、体が軽く、柔らかくなります。
さすが、ですよ。

ベッドの上であっち向いたりこっち向いたり
背を押されたり腰を曲げられたり
という治療です。

(ただし普段は先生の治療はなく、療法士)

ある時、2ヶ月ぶりの問診を済ませて
「はい、ベッドに」
横になると先生が「じゃ左を下にして、
左が下で痛くありませんか」

院長は今のことを聞いたつもりでしたが
私は問診の続きで日常生活の話と思ってしまった。
「まだ左が下では眠れません」

「普段はまだそうでしょうね。
 今はどうですか、痛いですか」
口ぶりに(あほか、まだそんな状態であることくらい
分ってる。今の話じゃ)
という感じがありありと浮かんでいました。

意思疎通の齟齬で、まあ日常誰しもよく経験すること
です。


カミサンにもよく言われます。
「それじゃ何を言いたいのか、通じません」

「アレをナニして」じゃワカランか。。

実は話が多少具体的なほうが起き易いものです。
「書類置いときます」
処理をしたものをおいたのか、まだしていないものか。

お互いが勝手に思い込んでミスになることがあります。


よくある話ですが立場に差があると、笑い話になるとか
分らないと問い返せとるか、ができません。

映画『精神』でも先生が医療従事者への講演で
(一方的な意思伝達)の危険を説いておられました。

言う側の不正確な部分を、聴く側が自分流に(思い込む)
のです。

立場に差があると、そうせざるを得ませんね。


生徒に話をするときに私も似たことをしてないか、
はなはだ心もとないところです。

生徒に説明をするとか、答えまで教える、などの場合は
まだ上記の齟齬は少ないでしょう。

質問があってヒントを出す。
このときは難しいですね。

相手がこちらの意図を正確に捉えられる表現を
出来ているかどうか。

間違った風に捉えて、ヒントをもらったのだから
分らないけれどそれをもとに考えねば・・
などと混乱していても、こちらは暫く分りません。

気がついたときに「あほか」という空気が出ていや
しないか。
「あのねえ・・」なんて少し怒ってたりして。

生徒は、お前のヒントが悪いとは思わないし
言えないし。

正確に伝えようと思うとヒントになりにくいこと
もあります。
相手の現在の学力と意欲、質問内容を踏まえて
瞬時にこの程度のヒントを、とやるのですから
難しいことです。

たとえヒントの意味を正確に捉えていても
そこから考えることが難しいようなヒントを出すこと
も多いのです。

生徒には「オッサン、よー分らん」でしょうねえ。


写真は尾道の二階構造の井戸のあと。
使っていたのを知っています。