たぶん私も IBS

2009-09-13 10:26:59 | 本の話
IBS=過敏性腸症候群という病気があります。
文明病とされ、日本でも一般的なものです。

素人判断ながら私もIBS、もしくはその予備軍
であるようです。
(最近の私は乳酸菌系の整腸剤が効いていますから
 大丈夫なのですが若い頃は相当に弱かったですね。
 当時は「神経性下痢」と言われてました。
 満員電車でおなかが痛くなり汗が出てくるのです。
 高校の修学旅行も厳しかった。)

先進国では人口の1~2割がIBSだとか。

おなかの具合がひどく悪いのに、調べても原因が
見つからない病気です。
ストレスからくるのですね。


子供達にも多いようです。

大人と違う難しさもあるようです。
下手をするとイジメや不登校につながります。
オオゲサではありません。
学校で何度もトイレに行けますか?
何か言われるに決まっています。

大人も正しい知識を持ち子供達への教育をしな
ければなりません。


一般的な病気といっても1割くらいは重症の方が
おられ、つらいものだそうです。
社会生活も大変だしね。

では、軽い人間は大きな問題ではないのか?
患者数が多いので医療費なども社会的問題です。

現在では治療法も進み、薬と心理療法を組み合わせて
いるということですね。


これを書いているネタ本は
福土審著『内臓感覚』NHKブックス
(2007.9発行)

たいへん勉強になる本ですね。

内臓、特に腸と脳には強い結びつきがあるそうです。
意外に思いましたが生物の進化から説かれると納得。

脳と腸の関係からも上記IBSという一般的な病気を
研究する価値があるのです。

ただ、TVでも本でもそうですが病気関係のものは
知るにつけ読むにつけ自分も病気になりそう。
杞憂のネタが増えIBSが進みそうな気さえします。
(半分冗談ですが、ね)

それはさておき
ストレスが強いと病気になるとよく聞きます。
ではどういうメカニズムであるか。
それが近年の研究で次第に明らかになっています。

高校生の頃、交感神経とか副交感神経。
アドレナリンとか、習いましたね。
現在はそんなレベルの話じゃ、ない!
詳しくは本をお読み下さい。


IBSには合併症や関連した病気も非常に多い
そうです。
教育の関係ではADHD=注意欠陥多動障害や
アスペルガーなどが気になります。

本の内容としては多少横道にそれた部分で
情動についても触れられています。

喜怒哀楽なのですが、感情と区別し、身体変化を
ともなうことを情動というのだそうです。
涙が流れる、手に汗を握る、肩がこる・・・

こういった情動に関する医学的研究は遅れていた
分野で、その取り扱いの難しさを示します。

福土さんは教育でも情動に対する取り組みが
遅れているだろうと指摘されます。
確かにそうですね。
重要なことなのに。

井上がつたなくも考えるに、
今までの教育でも情動と言うことは気にはなっており
一部「ゆとり教育」で取り組もうとされました。
ただ「楽しさ」でオチャを濁したものだから
結局甘やかしと同じことになってしまった・・

本当は情動こそ教育でたいへんに重要なことです。
それが勉強の大きなエネルギーになるのですから。


興味深い話が沢山盛り込まれています。

上記は教育に絞って紹介しましたがその部分は
サシミのツマのようで科学的な話・医学的な話を
中心に盛りだくさんですね。

特に「内臓感覚」とは何ぞや、興味がつきません。

モノを見る目、を養える本でもあります。