映画『選挙』

2009-09-02 14:19:01 | 塾あれこれ
想田和弘監督の『選挙』
やっとみることができたのが先週の日曜日。
あれから長い時間がたったように思えます。


映画館は例により横川シネマ

昔はピンク映画ばかりやってたコヤではなかったかな?
周りは昭和ではよくあった場末の空気が残っています。

映画を見てると時折真上から鉄道が聞こえますね。
ごとんごとん・・
お世辞にもオシャレな映画館とは言いかねます。
少し前はみんなこうだったんだけどなあ。

以前は広島ではサロンシネマが面白そうな映画を
かけてくれましたが、経営がきついのでしょう。
このところ見たい映画がきません。

映画館といえば朝日会館がとうとうなくなります。
いや現在はスカラ座ですか。
最後の映画が「ハリポタ」

市の中心部から映画館がなくなっていきます。
寂しいですね。
どうもシネマコンプレクスはなじめない・・トシか?

朝日会館は840席を越える大きさのわりには
画面を見やすいし、昔は70ミリ映画なんてのを
よくやってましたね。

小6のときにジョン・ウェインの『アラモ』
『ベン・ハー』もだったかな。
確か学校には内緒で行ったように思います。

中学だったか『アラビアのロレンス』
などなど、沢山の映画を見ました。

塾も生き残りが大変だけど映画館も、でしょうね。


『選挙』の話でした。
アンコール上映ということもあり客は少なかった
ですが、私たちには面白い映画でしたね。

新しいドキュメンタリーの形です。
徹底密着。
撮る側の価値観を出さない!

05年、神奈川で参院補欠と、川崎市長選、補欠市議選と
3つ一緒に行われましたがその時の市議補欠選の候補者を
取材した映画です。
参院は川口元外務大臣が当選した時です。
小泉首相の勢いがまだ強かった。

補欠市議選ではありますが、拮抗した与野党の過半数が
左右される、重要な選挙だったのです。

公募で選ばれ東京区部から落下傘で降りてきた新人は
まだ若い山内和彦さん。
自民党公認で地域の自民党挙げての応援をもらっての
選挙です。
偉い方々に頭が上がらない選挙戦が続きました。

小さなカメラで監督一人だけの密着取材です。
画面はよくありませんが、よくここまで撮れるというほど
追っかけていきます。
ただヒタスラ現実を伝えようという監督の姿勢がすごい。

できあがった作品は、現実直視型です。
風刺とか批判精神というものとは少し違いましたね。
外国ではそう受け取られたようです。

選挙の様子を見て、すごいなー、自分にはできんなー
そんな(感動)?

今回の総選挙はこんな規模ではなかったはずで
想像することも難しいですね。

ただ空気としては分かる気もします。
(選挙手伝いに狩り出されたことがある・・)

まあ、名前連呼とお辞儀、そして何より自民党を
支える組織、これらのお蔭もあり小差で山内当選。

映画はここで終了していますが
現実には、一年半後の改選時に自民党の公認を
得られず出馬できませんでした。
どなたかのブログで山内さんは現在主夫だそう。

十分予想された公認問題なのに。。

自民党の空気にはなじまなかったかもしれません。


でもこんな選挙は次第に時代遅れになるはず。


今回の総選挙をマスメディアが追っかける姿勢と
いいますか、手法といいますか、この映画の
影響があるように思ったのですがうがちすぎかな?

想田監督の次回作がいま横川シネマに来ています。
元気があれば今度日曜に見てきますネ。
なにしろ9月も忙しい(私としては)