魚のぶろぐ

2006/5/28~。現在復旧作業中で見苦しいところもありますが、ご容赦願います。

カサゴ

2023年02月04日 22時44分34秒 | 水中写真

今日はちょっと疲れているので、簡単に。スズキ目・メバル科・カサゴ属のカサゴ。四国の西岸でも愛媛県内であればメバル科の魚は何種かみられるのだが、高知県まで行くと極めて数が少なくなり、少なくとも浅瀬ではカサゴとアカメバルしか見たことがない。「ライバル」のソイ類がほとんどおらずそのニッチに堂々と入り込んでいるようだ。ただより小さいフサカサゴ科の魚は何種か生息していて、生態系地位はそれらの魚にも若干入り込む余地を残しているといえそう。

 

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クロガレイ

2023年02月03日 18時43分46秒 | 魚紹介

今日は2月3日。手巻寿司用の魚以外は売れない日。ということで、この前入手したカレイをご紹介。久しぶりに入手したカレイ目・カレイ科・マガレイ属のクロガレイ。

 

クロガレイとクロガシラガレイの見分けは大変微妙なところではある。クロガシラガレイはクロガレイよりも体高がわずかに高い個体が多いことや、側線がクロガレイよりも高いこと、有眼側の鰓蓋腹縁に小さな皮弁を有する個体が多いことなどで見分けられる。しかしながら、クロガレイとクロガシラガレイの見分け方は非常に難しく外見で見比べるのは困難かもしれず、漁業においてもクロガシラガレイと同一視されている。もしかしたら同一種とされるべきなのかもしれない。なお、マコガレイとは背鰭や臀鰭の暗色斑が非常に明瞭で帯状になっていることにより見分けることができるが、この3種の違いは非常に微妙である。

クロガレイは「魚類検索」第三版ではツノガレイ属とされていたが、書籍「日本産ヒラメ・カレイ類」ではマガレイ属となっている。ただしマガレイについてはおそらくスナガレイ属に含まれるべきであると思われ、スナガレイ属の中でもスナガレイに近縁ではないか、と考えている。卵の性質(分離浮性卵)、無眼側の色彩などはマガレイ属のほかの種よりも、スナガレイに近い。ちなみにクロガレイやマコガレイは沈性卵を産む。そうなると属の種類はクロガレイ・クロガシラガレイ・マコガレイになるが、これらの含まれる属の属標準和名はマコガレイ属になるのだろうと思われる。

今回のクロガレイは大きかったので刺身にしたが水っぽい。唐揚げのほうが美味しかったかもしれない。ちょっともったいないことをしたような気がする。

この個体も有限会社丸の野水産 野圭司さんより。ありがとうございます。

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コガネガレイ

2023年02月02日 16時56分13秒 | 魚紹介

この間は実に珍しいカレイが6年ぶりくらいにやってきたのでご紹介。カレイ目・カレイ科・スナガレイ属のコガネガレイ。

コガネガレイは従来はツノガレイ属とされたが、今は別のスナガレイ属とされていることが多いように思われる。スナガレイ属にはスナガレイ・ハナガレイ・コガネガレイ・カラフトガレイの4種が日本近海に産しているが、マガレイは含まれない。マガレイはおそらくスナガレイと近いようにも思うのだが。ちなみに私が見たのはコガネガレイとスナガレイのみで、ハナガレイとカラフトガレイは見たことがない。カラフトガレイはその名の通りサハリン沖の底曳網により多く漁獲され、日本では北海道のオホーツク海のみ、ハナガレイも網走・紋別などオホーツク海の一部海域でしか見られないようである。

コガネガレイの体の縁辺

コガネガレイはスナガレイ属の中でも頭部の形状などからカラフトガレイに近い。しかし本種はカラフトガレイとことなり体の縁辺が黒く縁どられるのが特徴である。一方、「日本産魚類検索第三版」ではカラフトガレイの体長は体高の2.4-2.9倍、コガネガレイの体長は体高の1.8-1.9倍であることが種の特徴としてしめされているが、書籍「日本産ヒラメ・カレイ類」ではしめされていない。ただコガネガレイのほうがやや高いようで1.9-2.2倍とされる。

ただし、「日本産ヒラメ・カレイ類」によると、無眼側に黄色の斑紋があるとされているが、この個体には見られない。以前2016年に我が家にきたコガネガレイは無眼側に黄色の斑点があった。もっとも、変異がある程度存在すると思われる。それ以外はコガネガレイの特徴に当てはまる。背鰭・腹鰭の無眼側が黄色い。

コガネガレイの分布域は北海道の各地沿岸、オホーツク海、ベーリング海を経て北米西海岸にまで及ぶ。底曳網や刺し網などで漁獲されカレイの仲間でも美味しいものである。前回、2016年の暮れに来たときはコガネガレイは唐揚げで食した。今回は刺身で食べてみる。しかし、これが非常に美味しい。かなり身が甘い。このコガネガレイも有限会社丸の野水産 野圭司さんより。ありがとうございます。

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アカガレイの頭部

2023年02月01日 14時29分43秒 | 魚紹介

こんにちは。今日から2月です。

この間北海道からとどいたカレイ目・カレイ科・アカガレイ属のアカガレイ。アカガレイは北日本沿岸、日本海岸では山陰くらいにまで見られるやや深海にすむカレイの仲間である。今回は頭部以外はやや残念な姿になっていたので、写真には撮影していない。しかしながら眼の位置や、口の歯の形状などの特徴により、アカガレイであることがわかる。

このぶろぐでアカガレイを紹介するのはこれが初めてではない。2016年にこのぶろぐで一度紹介している。以前はアカガレイ属はソウハチ、アカガレイ、ウマガレイ、ドロガレイの4種からなるとされており、当時のぶろぐでもそうしてきた。しかし、ソウハチのみ別属(ソウハチ属)とされた。しかし眼の位置(上眼が頭の背面にある)や、胸鰭中央部の軟条が分岐するのが異なる。現在日本産のアカガレイ属魚種で入手しているのはこのアカガレイのみ。もう2種、ウマガレイとドロガレイはまだ入手していない。この2種はアカガレイと異なり両顎歯がとくに大きいということはなく、アカガレイとは下枝鰓耙数や体高、背鰭軟条数などが異なるので見分けられる。ただしウマガレイは国内では北海道日本海岸およびオホーツク海沿岸、ドロガレイは国内では北海道のオホーツク海岸、新潟県、富山県にのみ生息するが数は少ないようである。入手したいのだがこればかりは根気が必要である。

アカガレイはやや深い海から底曳網で漁獲される。唐揚げや煮つけなど、火を通す料理が美味しい。今回は唐揚げでいただいた。このアカガレイも昨日のケムシカジカと同じく、北海道羅臼の「有限会社丸の野水産」野圭司さんより。ありがとうございます。

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