北海道産のカレイ科、トウガレイです。
カレイ科の魚は日本には33種ほどおり、そのうち半数ほどの種を食べましたが、このトウガレイは初めて食べる種類でした。販売されていたのも初。日本におけるトウガレイの分布域は北海道の沿岸に限られているのも、静岡ではなかなか食べる機会がない理由のひとつでしょうか。
はじめてこの個体を見たとき、最初はヌマガレイではないかと思いました。ヌマガレイは沿岸から汽水域に生息するカレイで、背鰭・臀鰭・尾鰭に黒い縞模様があるのが特徴です。
しかしヌマガレイはほかの多くのカレイ科のものと違い、日本産の個体の多くは、眼が体の左側にあります。一方、ほかの日本産カレイのうち多くは、通常眼が体の右側にあります。
ヌマガレイとトウガレイを区別するにはもう一つ。鱗の様子です。
トウガレイの鱗は普通の(?)鱗がびっしり。写真は有眼側側線付近の鱗です。
対しヌマガレイのほうは、これも側線付近のようすなのですが、まばらに突起物がある以外は鱗がほとんどないように感じました。手触りはサメガレイよりもなめらかな感じ。
カレイといえば、から揚げ。今回はちょっと悪い予感。冷蔵庫から出してすぐににおいをかぐと、ちょっとにおいがありました。そして揚げて食したのですが、やはりカレイ特有のにおいがあったので、レモン汁をかけて食べると臭みもなくそこそこいけました。
カレイの仲間のうち「ツノガレイ属」の魚はこれで12種のうち4種目を食べたことになります。私個人としては、大型種で体長60cmに達するといわれる「ツノガレイ」を食べてみたいものです。