魚のぶろぐ

2006/5/28~。現在復旧作業中です。ご容赦願います。 ぶろぐの写真はオリジナルです。無断転載はお断りします。

ワムシを育てて仔魚を育てる

2012年09月18日 21時31分07秒 | 海水魚の繁殖

昨夜、我が家で飼育しているイレズミハゼが産卵していました。その後、仔魚を採取し、仔魚の飼育をスタートさせました。そして、少し前に購入した「ワムシ」の二次培養をスタートさせました。

その前に、ワムシについて説明いたします。ワムシとは、動物プランクトンの1種で、魚類の養殖に使われるのは、シオミズツボワムシと呼ばれるものです。基本的に汽水に生息する種類で、ウナギ養殖池で大量発生し嫌われていましたが、餌料生物として適しているとわかり、現在は日本中の養殖場で使用されています。

 
ひとくちにシオミズツボワムシといってもいくつかのタイプがあります。俗に、「L型」「S型」「SS型」などと呼ばれます。L型ワムシは、マグロ類やマダラなどに使用されるもので、水温が低かったり、あるいは口が大きい魚に向くものです。SS型ワムシは、ハタ類などの口の小さい魚に使います。マダイなどに一般に使用されるのはS型です。
 
シオミズツボワムシは、単為生殖といい雌だけで増える方法、両性生殖と呼ばれ、雄が出現することで増える生殖方法の二つで増殖します。
 
さて、このシオミズツボワムシには餌を与えなければなりません。酵母や、微細な藻類を与えることになります。一般的に使用されるのがナンノクロロプシスと呼ばれる海産のものが使用されますが、最近は、淡水産のクロレラを使用することが多くなっています。
 
 
濃縮クロレラです。これを少量添加することで、シオミズツボワムシが捕食します。しかし、淡水産クロレラを使用する場合、海水魚が育つための栄養に乏しいので、栄養強化を行う必要があります。
 
 
栄養強化に使用する栄養強化材です。購入した観賞魚店「日海センター」ではこのように袋詰めされていました。これを水道水に溶かし、微量を二次培養のバケツに添加します。
 
 
ワムシの培養や二次培養には、一定で暖かい温度を保てるような場所が望ましいです。また、水はなるべくきれいな状態につとめないと、ワムシが死んでしまうこともあります。淡水のクロレラは、海水や汽水には耐えられないので、少量を頻繁に与えることが望ましいようです。
 
 
次にこのイソハゼの卵が孵化しそうです。ちょっと様子をみてきます。
 
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