魚のぶろぐ

2006/5/28~。現在復旧作業中です。ご容赦願います。 ぶろぐの写真はオリジナルです。無断転載はお断りします。

ハナビラウオ

2022年01月14日 13時52分44秒 | 魚紹介

この魚はハナビラウオという。メダイの仲間によく似たルックスをしている。分類的にはスズキ目イボダイ亜目エボシダイ科スジハナビラウオ属の魚になる。「ハナビラウオ属」というのは(少なくとも今は)ないようである。なおイボダイ亜目には先述のメダイ(イボダイ科)も含まれていて、よく似ている見た目なのも納得か。

スジハナビラウオ属の魚は日本から4種知られる。以前にもご紹介したクラゲウオとスジハナビラウオ、そして現物を見たことがないシマハナビラウオである。この3種との見分け方は難しくはない。両眼間隔の間にまで鱗があるのが前3種であるが、ハナビラウオは両眼間隔の間には鱗がほとんどない。黄色く示したのが鱗域と無鱗域の境目である。またハナビラウオの側線鱗数は120ほどあるのに対してほかの種は44~70(種により差がある)と少ない。メダイとの見分け方は背鰭を見るとよい。背鰭前方に鰭膜のない、短いが顕著で硬い背鰭棘があるのがメダイ。ハナビラウオの背鰭棘はややふにゃっとしている。

ハナビラウオは沖合に生息している。特に幼魚はクラゲについて泳ぎ、クラゲを捕食するという。それによって隠れ家と餌の両方を手にすることができる、ということだろうか。幼魚は丸っこく体高が高い、色彩は銀色であるが成長すると真っ黒い体になり体高も低くなる。大きいものは水深1000m以浅の深海に生息する底生魚となるが、底曳網やたまに定置網でも漁獲される。日本海沿岸ではそこそこ多く見られる魚である。

ハナビラウオの刺身。刺身の味は...うーん、という感じ。刺身醤油で食べたが醤油が全くしみこまない。

バターと一緒にホイル焼き。これは美味しかった。焼いたり煮たりしたほうが美味しい魚、といえるかもしれない。

この個体は兵庫県産。桶生裕介さん(城崎温泉おけしょう鮮魚)より。ありがとうございます。


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