最近、鹿島灘や茅ヶ崎界隈の海水浴場でサメが出現して話題となっていますが、我が家にも「サメ」がやってきました。 ノコギリザメ目・ノコギリザメ科のノコギリザメPristiophorus japonicus Günther, 1870 です。
今回我が家にやってきたノコギリザメは、長崎県近海で漁獲されたもので、長崎県のお友達、石田拓治さんから頂きました。ありがとうございます。しかも2匹。
ノコギリザメの吻
ノコギリザメの特徴といえば何と言ってもそののこぎりのような吻。この仲間は英語名でも「Saw shark」と呼ばれています。この長い吻には大きなひげがあるのも特徴です。この吻の髭は腹面の写真を見ますと、後からつけたようにも見えるような・・・。のこぎりのような吻を持つ魚の仲間にはもう1つ「ノコギリエイ」というのがいますが、ノコギリザメとノコギリエイの違いのひとつは長いひげの有無。ノコギリザメにあるひげはノコギリエイにはありません。
ノコギリザメの鰓孔
他にもノコギリザメとノコギリエイには違いが見られます。鰓孔が横に開くのがノコギリザメで、腹面に開くのがノコギリエイ。ノコギリザメは鰓孔が5対ありますが、南アフリカの深海に生息するPliotrema warreni Regan, 1906のように、鰓孔が6対あるものも知られています。この種は1属1種で、現生のノコギリザメ科の魚はこのほかにノコギリザメ属7種の、計8種がいるのみ。そしてノコギリザメ目の魚も現生種はその8種のみです。
この他にもノコギリザメとノコギリエイには違いがあります。ノコギリザメ科のサメは体がやや小さ目です。このノコギリザメは全長が1.5mになります。「小型?」と思われる方がいるかもしれませんが、ノコギリエイは最大で7mにもなります。しかし最近ではそんな大きなものは見られなさそうです。現在絶滅が危惧されているのです。私もノコギリエイの画像は持っておりません。各自ググられたし。
ノコギリザメの仲間には臀鰭がありません。臀鰭がないサメといえば他にツノザメの仲間がおります。
この写真のサメは恐らくツノザメ科のトガリツノザメSqualus japonicus Ishikawa, 1908 と思われる種類です。このツノザメの仲間と、ノコギリザメはどこが違うでしょう。吻の形は勿論ですが、背鰭を見てください。ツノザメは背鰭に棘がありますが、ノコギリザメはその棘はありません。
●食する
サメもほかの魚と同様古くから食されてきました。現在はモウカザメステーキやら、サメのフライ、フカヒレスープ、もしくは練り製品の材料などさまざまな方法で食されています。
ノコギリザメの刺身。刺身は綺麗な白っぽい色でかなり美味しい。
こちらはムニエル。ほかに唐揚げでも美味しくいただけます。臭みも全くありません。サメの仲間の肉は和・洋・中華、色々な料理に使うことができます。このほかにフカヒレも現在作成中。お楽しみに。
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