魚のぶろぐ

2006/5/28~。現在復旧作業中です。ご容赦願います。 ぶろぐの写真はオリジナルです。無断転載はお断りします。

ホオアカクチビ

2019年02月08日 20時57分51秒 | 魚紹介

1月は色々魚を買い逃したが、2月は逆に、買いたいと思った魚を手に入れられている。今回入手したのはフエフキダイ科・フエフキダイ属のホオアカクチビ。鹿児島県産で京都の「シーフーズ大谷」さん経由で我が家にやってきたもの。いつもありがとうございます。

ホオアカクチビの特徴としてはまず何といってもこの赤色斑であろう。主鰓蓋後方に赤色斑があるのが特徴である。よく似たものにアミフエフキやミンサーフエフキ、ヨコシマフエフキといった種がいるが、この赤色斑がないことにより見分けることができる。また同じように赤色斑があるのにヤエヤマフエフキがいるが、この種は吻部や前鰓蓋骨にも赤い線があることにより、ホオアカクチビと見分けることができる。なおこの主鰓蓋骨後方の赤色斑は無鱗域であり、ヨコシマフエフキなどではこの部分にも鱗があるのが特徴とされている。ホオアカクチビはハマフエフキやキツネフエフキほど大きくはならないものの、それでも全長50cm近くにはなるらしい。ムネアカクチビやフエフキダイ、キツネフエフキなどと同様胸鰭基部内側に鱗がないグループの種類である。

ホオアカクチビは存在自体は古くから知られていたようだが、記載は比較的新しく、1978年に新種記載されたもの。それより前にでた「インド洋の魚類」ではLethrinella variegatusとされたが、この学名は現在はホソフエフキという種の学名にあてられていて、体高の低いフエフキダイ属魚類の分類が混乱していたことをうかがわせる。また属学名もいまとは違っている。ホオアカクチビのホロタイプは沖縄の那覇で得られたものである。もちろん日本固有種ではなく、南アフリカ~中央太平洋のマルケサス諸島にまで分布するなどかなり広域に分布している。ただしほかのフエフキダイ属同様にハワイ諸島には生息していない。わが国では伊豆諸島~琉球列島まで広く見られる。

フエフキダイ科の魚は日本の本州~九州で広く食べられるマダイのように、南方では重要な食用魚とされている。身はどの種も白身である。味は比較的薄いが、臭みはないので料理によって美味しく食べられるだろう。今回はかなり大きかったのでお刺身にして食べた。フエフキダイ科の魚はまだあまり多くの種を食べたことがないので、今後もいろいろな種を購入して食べていきたいと思う。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ニベ | トップ | ごっこ汁 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

魚紹介」カテゴリの最新記事