23日から約1週間ほど、耳石の件で宇和島に戻っていました。
宇和島は寒く、数日は、雪も降っていました。朝、土は真っ白だったこともありました。今冬も去年同様、厳冬になるのでしょうか。
さて、今回の宇和島では変わったものをいろいろ見ることができました。
トラザメ科のナヌカザメCephaloscyllium umbratile Jordan and Fowlerの仲間です。しかし斑紋が少なく、某所で、研究中であるようなことを聞いております。どうなるか楽しみな魚です。
2.深海魚
上(ap.):ヒガシホウライエソChauliodus macouni Bean
下(lo.):ホウライエソChauliodus sloani Bloch and Schneider
運よく、なかなかお目にかかれないような、中-深層の魚なども見ることができました。この2種は牙状の歯をもち、その長さや、発光器の形状などで区別できます。
3.珍魚
今回も、私が同定困難な魚種と遭遇することができました。
この魚です。マグロの胃の中から出てきました。
魚類検索の科の同定では「スズキ目 クロボウズギス科」に行きました。この仲間はアジ科やサバ科などを除き、スズキ目としては珍しい?中深層遊泳性の魚です。
発光組織があります。このことから、この種はおそらくクロボウズギス属に当たると思われるのです。
しかし、ここからが難しい。
吻端にくぼみがあり、「ウロコクロボウズギスPseudoscopelus scutatus Krefft」で確定!と思いきや、第1背鰭両側の、骨質板列がありません。一体、この種は何物?どなたか、お教えください。
今年ものこり1時間弱となりました。来年も、私や皆様が多数のお魚とめぐりあえますように。
ナヌカザメは、面白いですね。以前も伊豆のものが別種らしいとのことだったですが、どうなったでしょう。反面、ニュージーランドのものと同種とされたり。
深海魚は、すごく興味ありますし、目の前の海にもたくさんいるのに、それを得る手段がありません。
そちらで集めるのでしたら、やっぱり深海釣りしか手段なさそうですね。でも釣りはなかなか思うように行かないこともありますし。。。
太平洋のナヌカザメは、アメリカのもの、ニュージーランドのもの、日本周辺のものは今は別種として、扱うことが多いようですね。でも、また別種がでてきたり、そういう意味では面白いグループです。
おっしゃる伊豆のものがこれと同種だったりして?