和歌山県のお友達、潮崎さんから、
またしても面白い魚が届いたのでした。
上の写真の魚はタイ科のキダイDentex hypselosomus Bleeker, 1854。恐らく釣りもので、スレや鱗がはげるなどもなく、写真を撮ったのが朝だったためか、黄色がピカピカに輝いて非常に美しいものでした。背中に黄色い斑紋があり、これもキダイの特徴です。
美しい姿をしておりますが、顔は・・・。眼のところが盛り上がりいかつい感じとなっております。口の中に見える歯も大きく鋭い感じです。このキダイも素晴らしい魚なのですがもう1種すごいのが来ました。
この黒バックの写真がそれ、「トゲハナスズキ」Liopropoma japonicum (Döderlein, 1883)です。トゲハナスズキはハタ科・ハナスズキ属の魚で、同じハナスズキ属の魚にはツルグエや、高級な熱帯魚として知られるキャンディバスレットなどが含まれます。日本には少なくとも11種が知られるのですが、全長30cm位までのが多く、水揚げされるのも少ないようです。
トゲハナスズキの体側には赤色の縦帯があるのですが、この個体はあまり明瞭に出ていません。しかし魚市場で撮影された、この個体の写真を見ますと、赤色の縦帯がよく出ておりました。死後時間がたつと薄れるのかもしれません。このほか尾部にも大きな赤色斑がありますが、やはり不明瞭です。なお、ハナスズキ属の魚は今回初めて触ることになりました。
こちらはキダイのお刺身。キダイは沖合底曳網漁業などでよく漁獲され、一匹丸ごと塩焼やら、煮つけやらで美味しくいただけるのですが、刺身も柔らかく非常に美味な感じでした。
こちらはトゲハナスズキのお刺身。体長20cmほどになる、この種類としては結構大きめの個体で、身も結構とることができました。こちらはこりこりとした感じで、脂もほどよくいい感じでした。
今回はどうもありがとうございました。
2度ほど釣った事がありますが、おすそ分けにしました。
次回、刺身に挑戦してみます。