魚のぶろぐ

2006/5/28~。現在復旧作業中です。ご容赦願います。 ぶろぐの写真はオリジナルです。無断転載はお断りします。

コバンアジ

2016年10月13日 22時31分47秒 | 魚紹介

この間の三浦での磯遊び。これについては「コーラルフリークスVol.20」を参照していただくとして。採集した魚の一部をご紹介。スズキ目・アジ科・コバンアジ属のコバンアジ。

写真があまりよくない。今回の磯遊びでは「おさかなカメラマン」の方も同行しており、きれいな写真はコーラルフリークス誌に載るのではないかと思われる。小さいケースの中をずっとお酔い回っていた。なおケースは先日釣具屋で購入したものだが、カメラマンの方も同じケースを使用していました。

これはまだよいほう。マルコバンとの見分け方は、背鰭や臀鰭の軟条数。コバンアジのほうがマルコバンよりも多い。尾鰭にはオレンジ色が出ており、マルコバンと間違えられやすいがこれはコバンアジでも幼少の期間にはあるようだ。成長するとこの橙色の線は黒っぽくなる。なお、コバンアジの体側には黒い点があるのが特徴なのだが、この特徴は10cmくらいにならないと出現しないらしい。

色がちょっとおかしいのだが、コバンアジの若魚。これで10cmほど。小さな斑点が二つあるのが特徴。この個体は宮崎市内の浜辺で投げ釣りをして釣れたもの。色調は若干弄ってるものの、尾鰭のほうはまだオレンジ色に近い色。

こちらは鹿児島県の伊東正英さんに送っていただいた個体。2009年に同県笠沙で漁獲された体長19.1cmの個体。成魚に近いサイズ。このころは尾鰭の線は黒くなっている。分布域はインド‐太平洋の広域(紅海からラパ島)。ハワイ諸島には分布していない。日本では太平洋岸では相模湾、日本海岸では佐渡以南から記録がある。コバンアジは基本的には南方の魚なのだが、幼魚は関東の海にもこの時期にだけ出現する。基本的には幼魚~若魚で、波打ち際からの投げ釣りで釣れることがある。そのような魚は本種のほかにもナンヨウカイワリやクロヒラアジなどがいる。またツバメコノシロの幼魚も同じ感じで出現するのだが、今回はこれらの魚は見られなかった。

ほんとうの波打ち際、水深10mほどの場所で採集できるのだが、すばしこくなかなか網に入らない。成魚もサンゴ礁の浅瀬を本種が数匹でうろうろしているのはよく見かける。ほかのアジと比べると結構スレにつよいのか、バケツに投げ込みろ過器を放りこんだような状態でも元気。飼育も簡単と思われるが大きいのでは50cmくらいになるといわれ、成魚まできちんと飼育できるか考えなければならない。今回はリリース。

なお本種は食用魚でもある。刺身、塩焼き、揚げ物などで美味しい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする