魚のぶろぐ

2006/5/28~。現在復旧作業中で見苦しいところもありますが、ご容赦願います。

ジュウモンジサラサハゼ

2016年07月12日 16時16分18秒 | 魚介類飼育(海水)

この間購入した魚はシールズカーディナルフィッシュのほかにもう1種。

B-Boxアクアリウム(松戸)で購入したハゼ科の魚。サラサハゼ属のジュウモンジサラサハゼである。

サラサハゼ属はFishbaseによれば14種が有効とされている。このほかFishbaseでは別属扱いされているキンセンハゼの仲間2種を含めると計16種が知られている。このうち日本に分布しているのはキンセンハゼ、サラサハゼ、スフィンクスサラサハゼ、ワカケサラサハゼ、ホホベニサラサハゼ、エサキサラサハゼ、そしてこのジュウモンジサラサハゼの計7種で、他に未記載種と思われるものが知られている。ジュウモンジサラサハゼは日本では八重山諸島にのみ分布する種で、海外では西太平洋と東インド洋に分布している。生息環境はサンゴ礁域というよりは内湾の砂地に多いようだ。

サラサハゼ属の魚は砂の上をホバリングし、餌を捕食する際には口に砂ごと含み、鰓から砂だけを捨てるという食性をもつ種である。同じような食性をもつものはオトメハゼ属に代表されるクロイトハゼ属の魚や、カニハゼなどが知られている。このような食性のものはサンゴの上に砂をかけてしまうなどサンゴ水槽では入れにくい種もいるが、今回のジュウモンジサラサハゼは小型であるため、今のところはあまり影響はない。

ジュウモンジサラサハゼによく似たものにはホホベニサラサハゼやエサキサラサハゼなどがいるが、本種は尾部に薄い赤色斑があるのに対し、ほかの2種にはないこと、体側には橙色の縦線があるほか薄い横線もあるなどの特徴により見分けることができる。サラサハゼの仲間でも、本種のような薄い縦線が数本あるグループには未記載種もいるなど、まだまだ分類学的にはホットなグループであるといえよう。性格は温和だがタフ。シールズカーディナルフィッシュに脅かされても動じない。現在は一般のサンゴ水槽で飼育しているのだが海藻や海草を入れた水槽で飼育してみたいところだ。そうすれば餌となる微生物がわきやすいため飼いやすくなるだろう。ただ砂を掘るため海藻はいいかもしれないが、海草には影響があるかもしれない。

レインフォーズゴビー

サラサハゼ属の魚は観賞魚店に入荷することはすくない。サラサハゼやキンセンハゼ、キンセンハゼの近縁種であるレインフォーズゴビーはよく入るのだが、ほかの種はほとんどみない。ただしフィリピンの浅い砂地ではスフィンクスサラサハゼやブアンゴビーは多数いるようなので、ただ無視されているだけだろう。浅い砂地のハゼはほとんど来ない。この間のシールズカージナルフィッシュと同じく混じりものを探す「珍カラ」狙いと同じような楽しみがある、ともいえるだろうか。

魚はこの2種を購入したが、ライブコーラルも1種だけ購入している。それはまたいずれ。

 

コメント
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