この魚は西アフリカにすむカワアナゴの仲間のDormitator lebretonis (Steindachner)です。本種にはコモンネームがなく、アフリカンドルミテーターゴビーなどの名で流通しています。
ドルミタトル属のカワアナゴ科魚類は北米から南米にかけてとキューバに軽4種が、西アフリカに2種が生息し、本種は西アフリカのセネガル~アンゴラと幅広く生息しています。この仲間でよく流通するのは南米産の方で、西アフリカのは珍しいかもしれません。体は見ての通り、やや寸詰まりで、日本にも分布するタナゴモドキによく似ています。本種の体側には黒色縦帯があり、背鰭や臀鰭に薄い茶褐色帯があります。尾鰭にもそれと同色の小斑があります。
カワアナゴ科の魚は、ノコギリハゼ亜科と、カワアナゴ亜科に大きく二分されます。前者にはノコギリハゼや、大型になるマーブルゴビー、琉球列島にもいるホシマダラハゼなどがいます。本種は後者に含まれ、カワアナゴ、タナゴモドキ、タメトモハゼ、モグルンダ、キリガクレ、タテウルンディナなども本種と同じグループに入ります。
ちなみに本種はおおきくても20cmくらい。現在はクラウンローチや、例の交雑ナマズと一緒に飼育中です。例のナマズは50cmくらいになり、マーブルゴビーなどとも飼育してみたいものです。