お元気でいらっしゃいますか。世の光の榊原 寛(ひろし)です。
司馬遼太郎さんの講演に、「時代を越えた竜馬の魅力」っていうのがあるんです。その中に、勝海舟と竜馬の話しが出てくるんですね。竜馬が勝海舟にアメリカについて尋ねるんです。「ワシントン殿の子孫は何をしていますか。」すると勝海舟は、「そんなことは分らない。ワシントンの子孫が、靴屋をしているのか花屋をしているのか、アメリカ人だって誰も知らないんじゃないか。」司馬遼太郎さんは、竜馬の革命家としての信念が固まったのはこの時かもしれないと言っているんですね。さらに竜馬は海舟に聞くんです。「アメリカ大統領はいつも何を心配していますか。」海舟は答えました。「宿屋で働いている女性の給料を心配しているよ。」これには竜馬はものすごく感動したそうです。(江戸の将軍が一回でも、しもじもの給料の心配をしたことがあっただろうか。これだけでも徳川幕府を倒さなくちゃならない。人民の政府を創らねばならない)と考えたそうですね。
ところで新約聖書ヘブル人への手紙4章15節には、キリストの事についてこのように証言されています。「私たちの大祭司(イエス・キリスト)は、私たちの弱さに同情できない方ではありません。罪は犯されませんでしたが、すべての点で、私たちと同じように、試みに会われたのです。」
私たちは時には、「神は見えない、見えない神は信じられない」とか、「本当の神は愛なのか」などと疑問を持つことがあります。確かに神は霊なるお方ですから礼拝する者も霊とまこととをもって礼拝すべきです。その神が見える形でこの世に来られたのは、実はイエス・キリストです。キリストは家畜小屋に生まれて以来、十字架に磔(はりつけ)になるまで人間として私たちと全く同じ試練の中を通られました。ヘブル人への手紙2章18節には、キリスト御自身が試みを受けて苦しまれたので試みられている者たちを助けることができるのですとあります。宇宙大の神が人の姿をとってこの世においでくださり、私たちと同じ試練の中を通られ、私たち一人一人を助けることができるお方だと言うんです。私たちは決して神に忘れられたり見捨てられたりしている存在ではありません。それどころか神は一人一人のことを限り無く愛し、救ってくださるお方です。あなたの痛みも、あなたの苦悩もよく分かっておられるお方です。
「アメリカ大統領はいつも何を心配していますか。」「大統領は宿屋で働いている女性の給料を心配している。」 キリストはあなたのことを愛し、あなたの事を本当に心から心配して共にいてくださるお方です。
(PBA制作「世の光」2005.5.19放送でのお話しより )
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