♪ラジオ放送・文字版「世の光」

   1952年以来、キリスト教会が協力して全国民放ラジオで放送して72年、
PBA『世の光』を文字で 

■おことばをください② / 大嶋重徳

2024年07月30日 | Weblog

2024/04/23放送

 「世の光」の時間です。いかがお過ごしでしょうか? 大嶋重徳です。
 私の担当する週はルカ福音書からご一緒に聖書を学んでいます。今週はルカ7章から、「これほどの信仰を見たことがありません。」と(イエス様から)言われたカペナウムという地域の百人隊長のお話を見ています。

 百人隊長のしもべが病気になり、しもべの癒やしのためにイエス様を求めると、イエス様は来てくださいました。しかしイエス様が家に近づくと、「あなた様を私のような者の家の屋根の下にお入れする資格はありません」と彼は言います。

 呼んでおいて、いざとなると入ってもらうのは困るとは何だ、矛盾ではないかと思います。しかし彼にとって矛盾ではないのです。彼はイエス様に来てもらいたいとは思っているんです。しかし同時に、彼は認めざるを得ないこと、それは自分がイエス様をお迎えに行くのもイエス様に家に入っていただくこともできないほど「資格がない」と考えていました。

 「資格がない」とは「信仰がない」ことだと考えていたのです。当時からも異邦人でもユダヤ人の会堂に参加することが出来ました。彼が求めるなら、洗礼を受け、割礼という儀式を受け、ユダヤ教徒になることもできたのです。しかし彼はその線を越えることをしなかったのです。

 イエス様に口利きをしたイスラエルの長老から見ても、まだこっちの信仰者の側に来ていない百人隊長でした。でもこの人は立派な人だし、同じくイスラエル人の特権として「イエス様に話してあげるよ。」と力になろうと考えたのです。それは彼らもまた、求道者の彼が直接イエス様にお願いするのには無理があると考えていたからでしょう。

 しかし、イエス様が見ておられるのは、イスラエルに属しているかどうか異邦人なら駄目かどうかではありませんでした。
 洗礼を受けているかどうか、キリスト教信者かどうかという「わかりやすく引かれた線」でもありませんでした。本人が自覚していない「信仰」をイエス様は見出してくださるのです。人が自分で引いてしまっている線を軽々と超えて見てくださるイエス様がおられます。イエス様は、「おことばだけください」という求道者、また信仰を持っていない百人隊長のことばにこそ信仰を見出されます。

 今日ラジオをお聞きの皆さん、もしあなたが自分には信仰がないと思われていたとしても、イエス様はあなたの中にすでに信仰を見出しておられるかもしれません。


 ( PBA制作「世の光」 2024.4.23放送でのお話しより )


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さて、この番組を制作しているPBAの「世の光」の係りでは分りやすい聖書通信講座を用意していて、初めての方には無料の入門コースがお勧めとの事。詳しくはPBAに案内書を申し込みましょう。日曜日に教会を覗いてみるというのもいいんじゃないかなあ。日曜日は大抵、朝10時か、10時半頃からお昼頃まで集まっていて誰が行ってもオーケー。PBAに聞くと近くの教会を紹介してくれるので、気軽に問い合わせるといいでしょう。問い合わせ先は、mail@pba-net.comです。
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